盛者必衰、諸行無常は科学的だったのか・・?

随分と先の話になるのですが・・・。

これから何兆年か先の話です。

随分にもほどがある。

ちょっと前、ネットのニュースで読んだのですが
なんでも今、この宇宙。
つまりこの僕たちが生きている
地球や太陽、そして銀河系を含む
宇宙全体がゆっくりと
死に向かっているのだという話。

人間の生でいうなら
もう晩年なのだとか。

やがて、宇宙にあるすべての質量が
エネルギー(光とか熱とか)に変換されて
やがてすべて放出して、
最後には完全に暗闇の世界になるのだと
言われているそうです。
重ね重ね、何兆年も先の話ですけど。

例えば、僕たち人間一人ひとりが
人間の体内、腸の中に住む
大腸菌のひとつだったとしたとき、
その宿主である、ひとりの人間というのは
安らかな臨終の床にある老人なのだと
喩えればイメージしやすいでしょうか。

そんなニュースを読んで、
なんというか、もののあわれというか
無常感を感じでしまいました。

僕たちはすでに、
老いた世界を生きていると
言えるのでしょう。

もう少し具体的にいうなら、
宇宙はとっくに極大期を通り過ぎて、
すでに20億年も前には
半減期も超えていたのだそうで、
言うなれば
すでに「かつて全てが在った」時期を
20億年も前に通り過ぎ
「それが消え去っていいく」世界観に
人類は誕生したということ。

産んでも、生んでも、
縮退の力学がそれを
宇宙的規模で掻き消していく。

その中で何を最後まで遺すのか。
まあ、やがてはその最後のひとつまでも
消えるのですが、
それでも宇宙の今際の際ぎりぎりまで
何が残っていて欲しいのか。

それを模索する人の精神の本質が
そこに垣間見得るのかもしれません。