ガキが簡単に刃物を持てる社会

ここでいうガキというのは、
実年齢を言うよりは
精神年齢と言った方がいいのかもしれません。
本来、実年齢と精神年齢が比例するものなら
こんな断り書きを冒頭に
記すこともないのでしょうが・・・。

ニュースで見たのですが、
とあるガキンチョが
警察による再三の警告を無視し続けて
ドローン(ラジコン飛行機みたいなの)を
人の集まるところなどで飛ばし、
わざわざネットで動画の中継までして
結局逮捕されたというもの。

正直言いたいです。

こういう馬鹿がいるから
文明の利器も規制に縛られて
その本来のポテンシャルを
発揮できなくなるのだと。

去年の今頃だったでしょうか、
いわゆるバカッター問題でもそうですが、
ものの分別もつかないようなメンタリティに
道具を使わせると、
本当に結果論として
ろくなことにならないと感じます。

自動車だって、
交通法と実際の運転技術を覚えて
試験に受かって免許をもらって初めて
使えるものなのです。
ここまでしても悲劇は起きます。

インターネットだって
公共のマナーを理解できないのなら
願わくば使ってほしくないくらいです。

そこにきて
ドローンのような、ともすれば
突然落ちてくる凶器ともなるようなものは、
馬鹿が悪用の可能性を提示することで
その他大勢の善良なユーザーまでもが
割りを食って、
自由かつ円滑に利用できなくなりかねないのです。

一部の非常識な輩のすることが、
連日ネットなどで流れてくるから
みんながみんな、そういう人たちばかりという
印象になってしまいますが、
本当は、分母対分子の比率で言えば
ごくごく一部のそのまた
特定の人物がやっていることに
すぎないであろうことは
よくわかります。

ただ、そういう本当にごく一部の人間のために
人間活動のいろいろなところで
「法による制限」がなされてしまうということは、
実は怖いことなのです。

こうやって監視社会が育ち、
やがて管理社会になり、
行く末は全体主義社会の苗床になるのです。
あるいは、
全体主義に正当性を与えてしまうことなのです。

そういう社会では
盲目、蒙昧な人間と
狡猾な人間の二種類に分かれ、
ともすれば
はるか昔の奴隷社会と似たような
社会構造が生まれる危険性があるのです。
甘く見積もっても
数十年前よりの旧来の
共産主義のような世の中になるかもしれない。

自由でありたければ、
また自由を維持したければ、
自らが「人」を学ぶ義務を
負うべきなのではないかと考えます。

クソガキが刃物を持って
勝手に自分で怪我してる分には良いのです。
怪我をするから刃物は大人が預かります、
という世の中は健全ではないよという話なのです。
そしてこれは、
ドローンに限らず
あらゆる文明の利器に
共通して言えることなのだと思うのです。