Take me to Hospital !

知っている方には周知のことですが、
僕はちと腸に持病がありまして、
たびたび入院する羽目になるんですわ。

そういうわけで、
何度も入院して病院の中にあるいろいろなものを
その辺の患者より、よっぽどよく知っている
ある意味、情けない自分としまして
言えることがあります。

病院とスタジオ(制作現場の方の)は
いろいろ似ている。

レコーディングスタジオの構造、
ミキサーのあるディレクターブースと
演者(患者と似ている・・・)が録音する
録音ブースとが分かれている部屋で
整理されているようで雑然とした状態で
機械などが設置されていたりとか、
そういうところはまさに検査室そのものだし、
音楽を長くやっている身からすると
それだけに病院には既視感を覚えるのです。
いや、割とマジで・・・。

普段、ケーブルを機械に繋いでは外してという行為を
ごく日常的にやっているのですが、
いざ、僕の持病が再燃すると
今度は僕が機材のようになって
管を入れたり外されたり、
時には僕も機械に対してやっているように
腹を開けられたり・・・(笑)

おっと前置きが長くなりましたが本題です。

今の家に引っ越してきて、
どうもマンションのせいか電源周りが気になったので、
電圧安定化対策第一弾として、
コンセントをいわゆる
「ホスピタルグレード」というやつに変えました。
もちろん、これは電気屋に頼んでやってもらうものです。
ちなみに僕の場合、2つ交換で¥8500でした。

こういうやつです。

IMG_3692

バンドとかやっている人なら
リハーサルスタジオなどで
絶対見たことがあると思います。

おなじみの3点式のコンセント。

普通の家庭用コンセントと違って
プラス、マイナス、アースの三つの歯があるタイプです。

本当はきちんとアースもとって
施工するのがベストなのですが、
マンションだし、今更無理な加工でもあるので、
プラスとマイナスだけ生きています。
アースの極は単なる軸ですね。

最近のオーディオ周りでまことしやかに囁かれている、
この3極のホスピタルグレードと呼ばれる
医療用途のコンセントにすると音が良くなるという噂。

ホスピタルグレードのコンセントは
普通の家庭用コンセントに比べて、
電気を通す接点ががっちりとホールドされて
抜けにくくなっているのが特長です。
というか、それがホスピタルグレードの用途です。

コンセントを足に引っ掛けて抜いちゃって
人が死んじゃいましたぁ♪
とならないためのものです。

そしてこれがオーディオの音を良くするという・・・。

今でも半信半疑です。

音が良くなると信じる人が着目する
音が良くなるポイントもわかります。

電気の接点ががっちり固定されれば、
電気抵抗がその分減り、電圧も安定するのだ、と。

で、このホスピタルグレードに
コンセントを付け替えると・・・。

????

確かに音が変わった「気がする」

けれどフラシーボ効果だと思う。

なのに僕の耳は
明らかにホスピタル化された電源で聴く音は、
位相(電気の波みたいなもん)が
揃ってきこえるのです。

いや、騙されるものか
錯覚に決まっていると思いつつ、
自分の作った、特に最近作った
「逃げた太陽」を聴いてみると・・・。

まあ特に自分で作った楽曲なんて
隅々まで知り尽くしているわけですから、
耳触りのちょっとした違いでも気がつくものです。

うん・・・ちょっとした違いを感じる・・・。
乱視のようにぶれていた焦点が
ぴったり合ったかのような音像・・・。
ちなみに、高級なオーディオ機器ではありません。
その辺の変哲もないオーディオシステムを
オペアンプ(オペレーションアンプ)として
使っているのです。
スピーカーも下の中くらいのグレードです。

僕は先入観という錯覚に騙されているのか、
あるいは、本当に音が良くなったのか・・・。

この疑問と葛藤について考え込むと、
今度は僕が病院行きになりそうだわ・・・。