美しい言葉

やはり言葉遣いというものは
正しくあった方が良いと思うのです。
言霊などという言葉もありますが、
やはり美しい言葉には
美しい心が宿るように思えます。
もちろん、
目的は言葉を正す事ではなく、
言葉を正す事によって
心を正すところにあります。
ならば
言葉がどうこう以前に
心を直接正せば良いではないかと
考えられるでしょうが、
確かにそれは正論。
その通りです。
ですが悲しいかな人は
壁の色をペンキで塗り替えるように
簡単にその心を変える事は
難しいものです。
直接、心にアプローチ出来る人は
そのまま心を正せば良いだけの話です。
しかしそれが出来ないのなら、
まずは言葉を変えてみよう
という事なのです。
もちろん本来あるべき姿は
善き心あっての良き言葉ではあるのですが、
言葉を矯正する事によって
自然に心も正されていくものなのです。
それが言霊の力です。
心は言葉に顕われるし、
言葉は心に顕われるもの。
普段、何気ない時の
ものの話し方、
言葉の使い方は
そっくりそのまま
その人のパーソナリティを
反映しているものなのです。
そしてまた、
言葉の使い方ひとつで
人との関わり合いの
性質まで変わることも
知っておくべきなのでしょう。
けんか腰で話しては
返ってくる言葉も
けんか腰になってしまう。
けれど
丁寧な言葉で話せば
大抵の場合は
相手も
丁寧な言葉で返してきてくれる。
かと言って、
何でもかんでも
呪文のようにただ、
丁寧な言葉を発すれば良いというのも
また違います。
もっとも美しい言葉は
その時の状況、TPOに合わせて
その都度、使い方が変わってきます。
今、このブログで書かれている文章は
この文章にとって
もっとも美しい言葉で書かれています。
また別の人が書く
美しい文章には
また違った美しさがあるのでしょう。
美しい言葉を発する人は
外見がどうという
次元を超えて
本質的に美しいと感じますし、
きっと
美しい人間関係を
築ける人でもあるのではないでしょうか。
何故なら、
美しい言葉というエネルギーを
交換しているわけですから。
言葉が人柄を作り、
人柄が言葉となるのです。
この循環の輪こそ
人格、
すなわち
「人」の「格」となるのです。