今時の若い人はこのご時世、
「努力をしても報われない」と考えている人が多い
という話を聞きました。
僕のようなオッサンだからこそ
あえて若い人に向けて言い切りますが、
人生、努力をして報われるほど甘くないです。
故に今時の若い人が思うように
努力したところで何かが叶うことなないだろうという
考えは正しいと思います。
努力の量と等価に報われるのであれば、
僕なんか今頃
世界でも指折りのロックスターになっているはずなのです（笑）
ならば、例えば上述のたとえとして
逆説的にロックスターは
それ地位と名誉に等しい努力をしたのかといえば、
まあ大抵はしていないでしょう。
人生というのは
努力や実力、先天的に持ち合わせた才能だけあっても
客観的、世間的な成功は得られないのです。
はっきり言ってしまえば、
人生で得られる功利と
その人の努力は等しく交換できるものではないのです。
学生が勉強をして良い成績をとる、
スポーツで良い成績をとる、
この程度であれば努力量に近い成果は得られるでしょうが、
とかく社会に出たら
努力量に対しての等しい成果を誰も与えてくれません。
寝る間も惜しんで精進していても、
割と適当に軽くやり過ごしている後進の人が
ささっと自分を追い抜いて成功していく後姿などというものは、
珍しい光景ではないのです。
むしろ、こういう逆境を体験する人の方がほとんどであり、
ごくありふれた人生経験なのだろうと思います。
かと言って、
精進つまり努力などさほど必要なものではないのかと
答えを導き出すのも早計でしょう。
要は努力を何に交換するのか？
という概念の説明ということなのでしょうが、
自分の成した努力を
何かしらの物質的、実利的な功利を
交換の対象として求めると、上述のように
なかなか努力は自分に返ってきません。
おそらく今の若い人は大人や社会を見て、
こういうポイントで見て
「努力しても報われない」と考えているのかも知れまん。
それはそれで正解で、本当のところ努力というものは、
対価に交換する性質のものではないのです。
自分の努力は一定の目的の何かには換えられないのです。
しかし努力というものは
その量と等価に、全く同量に
自分の人生経験の中に蓄積されて
それが人生を生きるうえでの知恵となり、力となります。
これが努力から得られるものの本質なのです。
努力で得られた知恵や技術を使って何をするか。
功利が伴うのはここであって、
これが相当に難しいのです。
本当に難しい。
けれど、ならばやはり結局、
「努力は報われない」ことを
弁証しているのではないかと思わないで欲しいのです。
努力はなかなか功利として還元はされない。
しかし自分の中では確実に
努力の分だけの経験は蓄積されます。
貯め揃えたそれらが
人生を生きる中で役に立ったり、
また何かしらの岐路に立たされた時の
判断の助けになるのは間違いないです。
そういう人生において必ず遭遇するイベントのために
やはり報われなくても精進し続けなければなりません。
人生は常に精進をしいるのです。
そんな人生を面倒臭く感じるのなら、
またそういう難しいことを考えて生きたくないのなら、
今すぐ証明写真を撮って履歴書を書いて
どっかの会社に面接に行けという話なのです。
雇ってくれれば自分で多くを考えなくても
それなりにお金はくれるから。
逆に努力の本質を知っている人は、
また努力によって蓄積されるものの本質は
何かを知っている人ならば、
きっとバカらしくて会社員なんてやってられないと感じると思います。
自分で自分を律し、精進できる精神力があるのなら、
むしろ自営をした方が
その努力を効率良く功利に還元できます。
まあ、もちろんこれはこれで
リスクも伴うのですが、
エネルギーの還元率だけをとって考えれば
そういうことなのです。
僕が言うなという話ではありますが、
人生を楽に生きたいなら
間違いなく会社に入った方がいいでしょう。
しかし本気で自分を磨く生き方をしたいのなら、
リスクを覚悟してでも
自分の能力、知恵で生きていく道を行くべきだと思います。
これは極論を言うなら、
人として生きるか
あるいは動物として生きているかという
選択でもあるのです。
深く考えなければ気がつかないほど内奥に潜在するけれど、
生きている限り常に付きまとう選択でもあるのです。
そういう問いかけが常に問われていたのだと
気づいた時に迷わないために
努力はするものなのでしょう。
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