人は賢いほどに正直になれない

正直さというのは、やはり
人の美徳の中でもおそらく
もっとも高尚な部類の精神的要素であるように思えます。

第一に純然たる正直さは
罪も業も作らない。
さらに言うなら、
馬鹿正直と正直で無いのとを比べれば、
正直で無いという様は
馬鹿正直のそれより天と地の差ほどに
不正直さは劣るでしょう。

正直である時、
騙されたり不利益を被りはしないかという
怖れがあるのするなら、
それは自分の心の中にある影のようなもの。
自分がそういう、
騙したり、誰かしらに不利益をもたらす
構造、素因を知り得ているからで、
また、それを想像できてしまう心は、
完全なる正直さには全く届かないのだと思います。

ならば、それを正直さというのなら
そんなものを持ち合わせる人間などいない、
という話になるなのでしょうが、
それこそが人間の本質なのです。

完全なる正直さなど、
人間の世界には存在し得ないのだから、
人の世というのは、
そうした人たちの関係が
ひしめく世界であると言えるのでしょう。

人の精神に完全なる正直さなど存在しません。
混沌さえも知り得るのが人なのです。

だから過つのも理なですし、
そうした諸々な不都合を抱えながら
人は生きているのでしょう。

そもそもきっと、
純然たる正直さを持つ人の世界には
人同士の軋轢に起因する苦は存在しないのだと思います。

それを理想としたところで、
とだい無理な話という事なのでしょうが、
そう、無理。

人の心の中には、
善き心と同じ割合だけ
邪な心も存在するのです。

それをどう使うかで
人の心の善し悪しが分かれるのだろうと思います。

前述の通り、それでも人は過つもの。

人が純然たる正直をも持ち得ないのであれば、
ならばせめて
誠実であればと思うのです。

純粋に正直を獲得するには
人はまだ至らない。
けれど、誠実であろうと努力することは
誰にでもできるのです。
老若男女問わずに。


応援のクリックで
ご協力お願いいたします♪

にほんブログ村 音楽ブログ シンガーソングライターへ
にほんブログ村


「風は群青の空をそよぐ」
2013年5月25日発売!

・歌詞カード付きCD-ROM(限定)の購入は

コチラ←


夏のカケラ on Radio たまにTVでは
ご紹介するお便りを随時募集しております。
完全匿名制ですので、お気軽にお便りを下さい!


お便りはこちら!