心の原風景

皆さんは、
心の原風景というものをお持ちでしょうか?
心の原風景・・・ちょっと言い方が抽象的かな?
う~ん、なんというか
心の中にある、ある意味、懐かしさを感じさせる風景とういか、
その風景と似たような写真を見ると、
「ああ、自分は確かにそこにいたことがある!」
と明らかに確信し、
心の奥底である核とも言うべき魂が揺さぶられる、
そんな景色のことです。
それは現在の自分の心の状態が
象徴的に表されたものなのか、
はたまた
前世の記憶なのか・・・。
そんな心の原風景が僕には2つ、
いや正確には3つあります。
まず一つは、
真っ青な空、真っ白な壁の建物のある
石畳の坂道。
石畳の坂道の道幅は細く、迷路のように入り組んでいて、
まるで迷路のゴールにでも向かうかのように
坂を上っていくと、その先にあるのは教会。
高台の教会から細い石畳の道を降りていき、
下の街にある井戸に、
毎日水を汲みにいくのが日課の自分がそこに居ます。
そして、
高台の上にある教会から見えるのは
視界全体に広がる、エメラルドグリーンの海。
そう、まさに地中海沿岸のどこかの土地だと思われます。
そこから見える波打つ海を
晴れた日に見るのがとても好きだった自分がそこに居るのです。
もう一つは、
草原。草原と言っても例えばモンゴルなど
アジアの草原ではありません。
イギリス辺りの、それこそまさに
小説「嵐が丘」にでてきそうな、
風にもえぎ色がさわさわと揺れる草原です。
荷馬車の荷台にはたくさんの干し草が積んであり、
その干し草の上で寝そべって、
太陽の匂いを嗅ぐのがとても大好きな
子供の自分がそこに居ます。
また、
干し草をしまっておく小屋があって、
そこで女の子が、いわゆる古いわらべ歌のような
歌をうたっているのを、
いつも僕が聴いているのか、一緒になってうたっているのか、
そうやって遊んでいるのです。
そして
草原からすこし高台になったところに
大きな大木があり、その側に
これもまたやはり、教会があるのです。
さらにもう一つ。
これはあまりはっきりしないのですが、
修道士の自分がそこにいます。
そこは修道院の中。
修道院の外へ出る事は堅く禁じられています。
なので、
修道院にあるどこかの部屋の
窓の向こう側に広がる町並みを
いつも羨ましげに眺めてばかりいた
自分がそこに居るのです。
以上、これが僕の心の原風景。
ただこの3つに共通するのは
「教会」。
全てが教会を軸に繋がっているのです。
かといって、今の僕は
クリスチャンじゃありませんし、
ある特定の宗教を信仰しているなんてこともありません。
僕と教会との間に
いったいどんな関わりがあるのだろう・・・。
これは僕の現在の深層心理を表した景色なのか、
はたまた
前世の記憶なのか・・・。
僕の書く歌詞には、これらの原風景を
モデルというか、投影したような
言葉がところどころで出て来ます。
みなさんは、心の原風景をお持ちですか?