† タブーのあとに・・・ †

昨日、触れたタブー・・・。
それは過去に僕がやってた
バンドの名前が
ネット上に上がっているかどうか
検索するという事でした。
CDを2枚も出させて頂き、
そっち系の雑誌にも
たびたび宣伝をうったり、
インタビューなんかもさせて頂いたりと、
まあ、それなりにメディアへの露出は
あったと思います。
にもかかわらず、
いくら10数年前の事とはいえ、
検索で1件も引っ掛からなかったら、
それはそれで寂しいし、
引っ掛かったとしても、
正直、人気のないバンドでしたから
何を書かれているか分かったものじゃない。
確かにライブをして
ファンの子たちの
声援を受けている瞬間というのは、
何にも代え難い、
有り難いひとときでした。
でも、バンド内での人間関係はと
問われると、
そこにはあまり良い思い出はないんですよね・・・。
あまり、仲の良いバンドではありませんでしたし、
バンド間のいろいろと
ごたごたした関係とかを経験したりと、
そういういきさつもあって、
自分の中でかつての
バンドマン時代の自分を
出来るだけ見ないように
意識的にも、無意識的にも
そうしていたんですよね。
バンドをやっていた時代というのは、
僕にとって
抹殺してしまいたい過去だったんです。
触れられたくない過去だったから、
今までは、どこにいても
自分の素性を明かす事はありませんでした。
素性を明かす事無く、
バンド時代の記憶に触れてしまわないように、
そんな理由で、
あえて検索する事を
避けていたのです。
だけど、
鮎沢郁弥の今、そして
これからの生き様を、
この世に刻み付けて生きていくには、
僕がかつてやっていたバンドが
のちのち、世間的に
どのように映っていたのかを
客観的に知って、
僕自身がそれを受け入れ、
放棄していたままでいた
僕がやっていたバンドのことを
もう一度、拾い直し
自分の刻んできた生き様の中に、
ちゃんと自分史として正しく組み込んであげる、
そんな必要があると感じたのです。
そんなバンドマン時代があったからこそ、
今があるのは紛れもない事実ですし、
過去の事実を受け入れて
初めてようやく、
未来へと足を向ける事が出来るようになる、
そう思ったのです。
実のところ、正直な話、
バンドを解散して以降、
いや解散ライブの最後の曲の最後の1音、
「ジャーン!」と音が鳴った
その瞬間から僕の中では
時間は止まったままなのです。
止まったまま十数年・・・。
バンドを解散した
その時、
そのままに時間が凍り付いたまま
今に至っているのです。
時間が凍り付いていた期間は、
僕にとっては地獄でした。
だけどそれは、
これから僕が自分で歌を唄っていく上で
避けては通れない
学びの地獄でもあったのです。
今のところ、
順調に体調、精神状態が
回復していけば、
今年(2008年)の秋頃には
ライブ活動を始めたいと考えています。
僕、鮎沢郁弥が
ステージに帰っていった時、
その時、ようやく
10数年間、氷付けになったままの
僕の時間が動き出すのではないか、
そう思えるのです。
例えば虫に喩えるなら
バンドのギタリストだった頃は
幼虫だったと思うのです。
10数年のあいだ、
サナギとして、じっと動かず
いろいろなことを学んできました。
その期間の楽しかった事も
辛かった事も、
快楽も、
葛藤も、
全ては僕という虫が
成虫になるために必要な
通過儀礼であって、
そして今という時はまさに、
サナギの殻を破り
成虫になるために
羽化を始めている時なのだと。
そして成虫になった僕は、
ステージで
通ったその跡に花が咲くくらい
美しい音楽を
みなさんにお届けする事になるでしょう。
そうなるために、
僕はそれまで禁忌としてきた
自分のバンドのその後の評価を知る、
自分のバンド時代の記憶を受け入れる、
自分のバンド時代で成してきた事を
清算し、総括する
という今まではタブーとしてきた
物事に直接触れて
解き放たなければ
ならなかったのです。
どうか、うまく羽化できるよう
僕の事を見守ってくれますか?
黙って側にいてくれるだけで良いんです。
僕がうまく羽化できるかを
ただじっと観察していて欲しいのです。
そして奇麗に飛べるようになったら、
今度はあなたの住む街に
そのご恩返しをしにやってくるかもしれません。
その時は、どうか
優しく迎え入れてやってくれますか?
僕はあともう少ししたら、
元いた居場所へ帰っていきます。
この先、
実際にライブに足を運ばずとも
このブログ越しでいいから、
成虫になった僕に
一緒に付いてきて頂けますか?
付いてくるのは簡単ですよ。
僕の通ったところには
花が咲きますから、
それをたどっていけばいいだけです。
ところで、話は変わりますが
僕がやっていたバンド名ですが、
この僕のブログのどこかに書かれています・・・(笑)
どうしても気になって
眠れない!って人は探してみよう・・・。