模索の代償#13

「非定型精神病」もしくは
「統合失調症的症状を伴ううつ病」
と診断され、「うつ病」としての
治療が始まり、
いくつかの抗鬱剤を試した後、
ようやく自分にあった抗鬱剤が見つかり、
僕の精神状態も穏やかに
安定していきはじめました。
僕のブログで、
もう何度出てきたか分からない
音楽SNSサイト、YoroZoo(ヨロズー)。
以前は、ここで自身の楽曲の公開と、
ブログをやっていました。
しかし、
精神を患ってから
このYoroZooにアクセスする回数は
めっきり減ってしまいました。
だいぶ精神状態も落ち着きを取り戻した
4月のある日、
ふとYoroZooの事を思い出し
久しぶりにアクセスしてみたのです。
すると、
YoroZooの親会社が解散し、
サイトも閉鎖になる可能性がある、
そんな噂がYoroZooのコミュニティー内で
まことしやかに議論されていました。
「YoroZooの存続を願う会」なる
コミュニティーまで出来、
そこではその都度、
親会社の動向に関する情報が
そこに書き込まれていきました。
そして、
YoroZooの存続を願うという気持ちから、
登録アーティストが次々と
その存続を願うコミュニティに参加をし始めました。
僕も含め、
YoroZooに登録していた
多くのアーティストが、
『このYoroZooに登録しているのは
自分の楽曲を公開する為であって、
決して仲良しごっこをする為ではない。』
そんなスタンスでYoroZooというサイトに
接していたと思われます。
アーティスト同志の、いわゆる「横の繋がり」を
すすんで持とうとしていなかったように
思います。
しかし、YoroZooの存続が危ぶまれる中、
ごく自然な流れで、
「YoroZooの存続を願う会」という
コミュニティーに
主立った登録アーティストが
参加を表明し、
その時現在のYoroZooの状況や情報を
共有し合うという形で、
アーティスト間の「横の繋がり」が
すこしずつ形成されていったのです。
もちろん、僕もその中の一員として
参加させて頂きました。
そして、いつYoroZooが
閉鎖になってもいいように、
一時的な避難所までネット上に設置されて、
いつかくるであろう
YoroZooの閉鎖のあとの
ブログの引っ越し先を互いに教え合うという形で
コミュニケーションをしあうようになり、
それまで「アーティスト」であるが故に
作っていた心の壁がしだいに外され、
アーティスト同士が
人間対人間という純粋なコミュニケーションを
するようになっていったのです。
そしてついに、いつくるかと懸念されていた
YoroZoo閉鎖の告知が、
運営者側からなされることになりました。
「4月30日をもってYoroZooを閉鎖します」
と・・・。
それは、YoroZoo閉鎖期限の
10日ほど前のことでした。
つづく・・・。