楽曲解説:春待ち坂

この曲の歌詞はもともと、
この僕のブログのいちコーナーというか、
ほとんど思いつきの散文詩を
たまに投稿していた時代(まだ病んでた頃です・・・)に
原型ができます。

こんな感じの←

ほとんど歌詞のネタ帳的な記事は、
後にtwitterでやってることに繋がっていくのですが、
まあそれは良いとして・・・。

さて、これをネット上で
お友達付き合いさせていただいている
アメリカ在住のミュージシャン、kajéさんが、
この原詩を元に曲を作ってくれました。

原詩を投稿して、すぐ作ってくれたので
もう5年くらい前になるでしょうか。

僕のこのブログのリンクにkajéさんの
ブログがあって、今でも
kajéさんバージョンの「春待ち坂」が
聴けると思います。
原詩の青臭い世界観を少し切なげに絡め取った
素晴らしい曲に仕上がっています。

kajéさんがこの原詩にインスパイアされて
ご自身の「春待ち坂」を完成させたように、
僕も僕なりの「春待ち坂」であればと思い、
先にkajéさんの発表した「春待ち坂」は
あえて意識せず、自分のイメージのままに
原詩を元に曲を書き、歌詞を修正したのが
鮎沢版「春待ち坂」です。

つまり「春待ち坂」には
kajé版と鮎沢版があるということです。
似ても似つきませんが、
僕はこの2曲は姉弟だと考えています。

セカンドアルバムに
「春待ち坂」を収録しようと考えていたのは
ファーストアルバムの録音はおろか、
ファースト収録楽曲の歌詞を書いていた頃で、
ファーストアルバムで書き下ろした新規の歌詞と
同時期に一緒に修正してまとめ上げました。

ただその後2年も経つと、
メロディの譜割りとかも忘れてしまって
歌詞を大幅に書き換えることとなりました。
またその歌メロも、
当初考えていたメロディはもっと高い音程を
強いられるメロディで、
これはどうにも歌えないと感じて
そこからさらに歌メロも修正したりと、
楽曲のいろいろな部分が
二転三転した曲です。

鮎沢版「春待ち坂」は
ちょっと手をつけすぎて
ネタの鮮度が落ちちゃっているなと
感じてしまうのが、いささか残念なところです。
まとまりすぎて、わざとらしいというか・・・。
狡猾さが鼻に付かなくもない・・・(笑)

正直なところ、
kajé版「春待ち坂」の方が初々しい(笑)

kajéさんのブログ

さしあたって、
kajé版「春待ち坂」が置いてあるのか
いないのか???(笑)
おヒマな人は行って探して見てもいい鴨??

春待ち坂

春待ち坂のてっぺんで君が僕を呼ぶよ
冬の名残る北風がまだ頬っぺたに冷たいね
この急な坂をいっぺんに登りたいけれど
今の僕じゃまだそんな大人とはいえないね

春待ち坂のてっぺんで僕は君を抱くよ
雪が溶けたお祝いの便りを腕にたずさえ
力の限りいっぱいに呼ぶ声のもとへ
耳をすませて登るよ きこえる先を信じて

口ずさむメロディ うたを力にして
長く遠い道を一歩ずつ踏みしめたら

君を抱いて、抱きしめて 今すぐにこの坂を
登りつめたいけれど
君の声はまだはるか 夢よりも向こうだね
それでも登るよ

つぶやいたポエジー 言葉を頼りにして
長く続く坂に足跡を刻んだなら

君を抱いて、抱きしめて 君だけをただ想い
この坂のてっぺんへ
いつかそこへ その場所へ たどり着けあと少し
呼んでる春待ち坂

君を抱いて 抱きしめて ほらごらんあの坂で
待ち人が微笑むよ
いつかその日 その時に 君を抱く力を
与えてください

僕は登る ひたすらに 脇目さえふりもせず
ゆっくりだけど強く
春風よ吹きぬけろ 想いを乗せてゆけ
君の待つそこへ