【ご理解ください!】音楽は有料です!!

今、エンターテイメント、
こと世界レベルでの音楽業界に
広まりつつある潮流があります。

それは
『音楽は有料です』
というもの。

僕もこの姿勢には大いに賛同します。

『音楽はお金を払って聴くものです』

もっとも僕、鮎沢郁弥の音楽は
お金を払うに値する、しないは
もちろん各人の感性で
判断すればいいだけのことですが、
少なくとも
自分が好きでこれからも
どんどん音楽を提供して欲しい、
そう思えるミュージシャンの作品だけでも
お金を出して買おう。

映画だって
2000円払って映画館まで
観に行こうとは思わなくても、
レンタルで100円で借りますよね?
レンタルも惜しいけれど
テレビで放送されれば見るという人もいますが、
テレビで放映される映画は
スポンサーが視聴者に代わって
映画を観る代金を払って
その見返りとして自社のCMを途中で
入れさせてもらう、
こうしてお金が循環して
利益が生まれ、給料が生まれ
人件費が生まれて
一つの社会が成り立っているのです。

テレビが収益をもたらさなくなると、
大好きなタレントやアイドル、芸人も
仕事をする場所がなくなり
廃業せざるを得なくなるのです。

エンターテイメント全体がそうなのですが
とりあえずミュージシャンを例に挙げて説明すると、
YouTubeとかで
無料でアップされている
プロモーションビデオや映画、番組を
無料で見て満足かもしれませんが、
切実な問題として
お金を払ってもらわないと、
その大好きなアーティストも
プロモーションビデオはおろか
本質である音楽制作さえままならなくなるのです。

そうするとプロのミュージシャンに
価値はなくなり、
ゆるくのほほんと趣味で
コピーバンドをしている人と
同じだけの立場しか持てなくなるのです。

趣味で音楽をやるだけの人はいいです。
ちゃんと本職を持ちつつ、
そのうえで片手間に息抜きの
カラオケ感覚で音楽をやっているのですから。
別にそれは否定されるべきことではないし、
趣味でもいいから広く音楽に触れて欲しいので、
どんどんやって欲しいくらいです。

しかし、音楽を職業とする人は
そうはいかないのです。
音楽で食べているのです。
音楽が無料になってしまうと
生活ができなくなるのです。
だからそのかわり、
趣味で楽しくやっている人の何十倍も
努力し、自分の感性や技術を
さらに磨きをかけるための精進をしているのです。

確かに業界自体が
そのあたりの構造を
ミスリードしてきた結果として、
音楽を買う人がいなくなってしまった
ということもあると思いますが、
これだけは分かって欲しいです。

『作品は買って楽しむもの』です。
その作品を完成させるのに
多くの経費や時間が費やされているのです。

いつまでも作品を残し続け、
ライブ活動をして欲しいと願うのであれば、
お金を払ってCDを買ってください。
お金を払ってライブに来てください。

僕自身、自分について
棚にあげるつもりはありませんので
断っておきますが、
僕は音楽に人生を賭けています。
しかし僕にそれだけの力がなく、
認められないのであれば
それは僕の人生の自己責任として
引き受けるだけの覚悟もあります。

しかし、これだけは本当に切実に、
この先も活動していって欲しいと思える
ミュージシャンが僕に限らずいるのであれば、
その人たちの作品やライブは
買って欲しいです。
買ってくれないと次が無いのです。

先にも触れたように、
これは音楽に限ったことではありません。
エンターテイメント全体が
今この問題に直面しています。

エンターテイメントや芸術は
人間にとって必要のないものと考えるなら、
別にタダで消費して使い捨てるのもいいでしょう。
しかし、「心の豊かさこそが人の本質」と
考えるのならば、
こういうものは無くしてはいけないと思うのです。
「心を豊かにさせるもの」を提供してくれる人から
この先ももっとたくさんのもの、体験を
提供してもらうためには、
「作品、著作物」はお金を払って
手に入れるべきものであると考えます。

映画も音楽もない。お笑いもない。
アイドルもタレントも、芸人も、
ミュージシャンもいない。
日がな今日あった出来事だけが伝えられ、
不満な欲を満たすためだけに
ただただ労働する、
そんな世界を望むのですか?

『作品は無料ではありません!』