音楽はもう死ぬ

先日、買い物があって
とある所に寄った時、
某巨大有名CDショップにも
ついでに足を運んでみたのです。

最近はCDを買うならネットの通販を使ってしまうし
物理的にCDを置く場所が無いという事もあいまって、
ダウンロードで買う事がほとんどなので、
実にそれこそ5年ぶりくらいに実店舗に行ったでしょうか。
ポイントカードの有効期限がうっかり切れてしまってからは
それこそ本当に行く理由が無いです。

さて現実の話、
CDが売れないととかく言われますが、
アラサー以上の世代にとってははまだ
音楽は円盤の中に入っているものという感覚が
染み付いているせいか、
やっぱり音楽はCDで欲しいという人が多いものの、
それこそ若い人、
物心ついた頃からネットがあったような世代の人にとって、
音楽というのはネットにアップされているものを
無料で聴くもの(ともすれば最後まで聴かない)という
その程度の存在なのです。

中には「え?音だけ?映像は付いてないの?」
とまで考える人もいるのです。

これが本当の話。

こういう状況にあって
先日足を運んだCDショップなのですが、
まずピンと来たのが
まったく「音楽を売っている」という
ワクワク感と言うか、
オーラが無いのです。

それこそ、もう店を畳み掛けている
商店街の八百屋のような、
収束していくエネルギーしか感じないのです。
潰れていくお店にありがちな、
どんよりとした空気が店に漂っているのです。

ほんの10年ちょっと前までは
ワクワクする結構なワンダーランドだったのに、
このみすぼらしさは何なのだろうと考えても
具体的な違いが分かりません。

僕の感性が変わったのかなとも考えたのですが、
そういうのとも違う気がします。
上手く言えないのですが、とにかく
CDショップの辛気くささに
違和感を覚えます。

こうやって音楽ビジネスというのは
閉塞していくのかと感じた瞬間でした。

今の音楽ビジネスは
おそらく普通に人が想像する以上に
その屋台骨の基礎の部分から腐っています。
具体的に何がどうと挙げるにも
書ききれないくらいに、あらゆるところが
健全に機能していないのです。

おそらくあと15年くらいすると、
CDショップでは
売れ線の手堅いものや懐メロCDしか置かなくなると思われます。
売れないアーティストや新人(ゴリ推し、イチ推しは除く)のCDは
お店では買えなくなる筈です。
というか、これは
メディアではそういう人しか
取り上げなくなる事も意味します。

そしてアラサー以上の世代の人がCDを買うのを止めてしまうと、
本当にCDショップは無くなって、
音楽を入れておくためのメディアとしての
役目は終わり、
CDはホームセンターとかのワゴンで
安売りされるのが関の山という状態になると思います。

もちろんこれは、今のまま
状況が何も変わらないままであるならば
という話ではありますが、
それでもやはり
芸術のひとつとしての音楽は
こうやって近いうちに死を迎えるのだと思います。


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