晩夏のチャリティ番組と氷バケツは似ている

去年もこの時期に、
似たような事を書いた覚えがあるのですが、
今年はとりわけ、
氷水を被るのが流行ったり、
また直近で大きな土砂災害があったりしたこともあり、
やはりちょっとはっきり物申そうかと思います。

先日の恒例のチャリティー番組についてですが。

細かい事まで、ましていろいろな主観を極力避けて
論じるにしても、
やはりこの番組は止めるなり、
趣旨や在り方を変えるなりした方が良いのでしょう。

この番組自体が始まったのは
僕が小学校低学年くらいの頃だったと思います。

当時は夜中にテレビは放送されていませんでした。
その常識を破って24時間頑張って
純粋に募金を募ろうという志から始まったと信じています。

けれど今はもうそれは無いと感じます。
これこそ主観なのかも知れませんが。

何というか、利権的なものに
無理矢理延命されている感じがするのです。

けれどこれを誰も責めることは出来ないと思います。
テレビ局自体も、そこで制作する人も
実働するスタッフも、誰も悪くはありません。
仕事なのですから、それは全うしなければいけない。

敢えて諸悪の根源を有する人物を特定するなら、
この番組自体を観るなり、参加するなり、
何かしら接点を持ちつつも
そこに何の疑問も抱かないままの人たち
全員が悪いのでしょう。

そもそも、
こういう構造で成り立ってしまっている番組ですから
視聴率も良くてもう何十年も続いたのでしょうが、
ここまで長く、安定して莫大な募金が
全国レベルで集まってしまうが故に、
そこにはやはり言うに言われぬ利権も生まれるだろうし、
この番組が制作られることによって
生まれる雇用もあるだろうし、
言わば例えるなら原子力発所があるが故に
存続できる街のようなもので、
もう誰にも、それがたとえ
テレビ局の社長であろうが、
この番組を解体させる術が無いのだと思います。
誰か、偉い人が一人やめようと思ったところで、
今までこの番組制作に関わってきた
様々な団体など諸々がそれをさせないでしょう。

もうこれはどうしようも無いのでしょう。
大きくなった組織や事業は死んでも
死なせてくれないものなのですから。

あと、この夏は大雨で
大変な土砂災害のあった直後でしたし、
この番組に注がれるリソースそのものを
何故、災害の復旧のために
シェアしようという発想が出てきたのかという点も
気になります。
(まあ趣旨、主眼が障害者福祉にあるというなら黙らずを得ませんが)

芸能人に延々とマラソンをさせる労力こそ、
無駄以外の何物でもありません。

走る暇があるなら、スコップ持って広島に行けよ、と。
24時と言わなくても、6時間、いや2〜3時間だって
復旧の手伝いをしてくれば好感が持てるのだけれど、
これもまた、タレント一人を一日走らせるために
要したリソースを考えると、無理な話なのでしょう。
タレント一人を走らせる事業も
また止まれないのでしょう。

それと、
ボランティアとチャリティば別物ですから、
別に人件費が伴っても良いのだと思います。
それでもチャリティや社会福祉の広報や啓蒙をしたいのならば、
派手さの割に内容が伴っていない現状を考えると、
もっとコンパクトにする必要があるでしょうし、
エンターテイメントの方向に舵を切るのなら
いっそ募金はやめた方が良いでしょう。

今のままでは、
障害者をダシにした
健常者による健常者のための
偽善による自己満足のお祭りに過ぎないと考えます。

もうこれは氷バケツと全く同じ構造だと言っていいと思います。


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