XXXVIII. 慈しみなさい

慈しみなさい。
この世のあらゆる物事と、
それを物事足らしめる
事象の息吹を。
慈しみの心は
感謝の心に似ています。
しかし感謝の心よりも
深いところから湧き出る
感情です。
慈しむ事によって
物事はそれだけで
尊いものへと変わります。
そして、尊いからこそ
慈しむべきものになりうるのです。
感じてください。
この世は
どれほど慈しむべきもので
溢れているのか。
それは
ものの見方ひとつで
いかようにも変えられるものです。
慈しみの心一つで
この世が尊いものになるというのなら、
それは何と素晴らしい魔法に
なり得る事でしょうか。
そして慈しむ事によって
心に得られる
高貴な感情を感じて欲しいのです。
その感情こそ
自身の心より発露する
慈愛の心です。
そしてその慈愛の心は
混沌たる世界を
調和のとれた世界に変えるだけの
大いなる力を秘めているのです。
断言します。
人の心の最小単位は
「慈愛」であると。
故にそれを感じるために
慈しみなさい。