XV. 生きなさい

何はなくとも
とにかく生きるのです。
生き続けるのです。
世の苦悩というものは
かくも儚く、
そして移ろいやすいものなのだから、
その大波を越えた向こう側に
行くためにも、
とにかく生き続けるのです。
「生きる」という事は
「体験する」という事です。
「体験」こそ自分自身である事の証しです。
わたしたちはこの世に
「体験する」ために
生まれてきたのです。
嬉しい事や楽しい事はもちろん、
苦しい事も悲しい事も全て
納得づくでこの世に生まれ落ちたのです。
これは揺るぎの無い事実です。
この理念を無くしてしまったら、
人は生きる意味を失います。
生きる意味を失った人々は
それすなわち
自分を失った人たちでもあるのです。
自分を無くしてしまうから、
自分に価値を見いだせなくなり、
自身の人生に与えられた時間を
無駄に過ごしたり、
また捨ててしまおうとしてしまうのです。
自分を取り戻してください。
自分は何を経験したくて
この世に生まれてきたのかを
もう一度よく思い出して欲しいのです。
もしかしたら、
それを思い出すのに
長い年月、
暗闇の中を迷う事もあるかもしれません。
しかし、
失った自分は必ず見つかります。
見つからないはずが無いのです。
何故なら自分自身こそが
自分自身であり、
それを体験する自身こそが
自分自身であるのだから。
だから生き続けてください。
本当の生きる意味を知るために
自分を取り戻してください。
そして、
生きるのです。