黄昏

The Fall
黄昏時は
その日に為した仕事の
達成感の空気に満ちあふれています。
秋という季節が
実りの季節であると同時に、
それは黄昏の季節でもあるのです。
人の人生でも
同じ事が言えるのではないでしょうか。
人生のあるいち場面に於いて
それが何かしらの結実した
いち場面であるのなら、
それは間違いなく
人生の黄昏時であることを
意味するのではないでしょうか。
その結実した事象は
その時、その瞬間のための
結実ではない事を
悟らねばなりません。
その結実は
やがて必ず訪れる
「冬」という季節に向き合うための
ひとつの課題を示唆するものであるはずですし、
そうしたものでなくてはなりません。
つまり人生上の
ひとつの結実とは、
次の季節に向けた内省の
象徴であり、具現であるものなのです。
その事を忘れ
結実を無駄に使い果たしてしまうことは、
必ず訪れる冬に
苦しめられる事になるのです。
人生の結実を
真摯に受け取る事こそ、
人生に与えられた義務であると言っても
過言ではないかもしれません。