究極のヒーリングミュージック

巷には「ヒーリングミュージック」
と言われるものがあって、
特に最近ではCDショップでも
そうした音楽ばかりを集めて
コーナーの一角を陣取っています。
僕は心を病んでいて、
さらには不眠症まで抱えています。
そんな僕だからこそ、
いわゆる「ヒーリングミュージック」
というものには関心がありました。
でも、実際「癒し効果があるよ」と
謳われている音楽を聴いても、
僕の場合、まったく癒されないんですよね。
かえって疲れてしまうのです。
僕自身、自分の生きてきた人生の
半分以上を音楽を作るという
神聖な行為に捧げてきました。
なので、どんなに「癒し効果」を
謳っている音楽を聴いても、
その音楽の各パートの
メロディーライン、ハーモニーが
どのようになっていて・・・、
と常に解析してしまうのです。
もっとも、
そうした僕の癖が幸いして、
前職ではそういう関係の仕事をしていました。
仕事としても、
音楽を解析するという事をしていたものだから、
余計にどれだけ「癒される音楽」を
聴いても神経がすり減るだけなのです。
でも、そんな僕もとうとう
究極の「ヒーリングミュージック」を
見つけたのです。
それはどんな音楽なのか？
常に音楽を解析してしまう
癖を持った僕の神経をなだめてくれる
音楽とはどんな音楽なのか？
その音楽は残念ながら
CDショップには売っていません。
コンビニなら売っているかもしれません。
その音楽を聴くにはCDを必要としません。
それを聴くには、一対の耳栓が必要です。
耳栓をして見てもらえば
僕の言わんとする事が分かって頂けると思います。
そう、究極の「ヒーリングミュージック」とは
「静寂」だったのです。
今の時代、世の中は雑音で溢れています。
雑音の中に世の中が埋もれている
そう言ってもいいかもしれません。
そうした耳障りな雑音を消し去り、
ほぼ無音の状態にして
「静寂」を聴かせてくれるものとは
要は耳栓の事だったのです。
僕はこのほぼ無音の「静寂」を
聴きながら眠りにつきます。
というか、「静寂」を聴いていないと
眠れません。
それは精神を病んでからというのではなく、
もう、かれこれ１０年くらい前から、
「静寂」を聴きながら眠るのが習慣になっています。
僕は、ほんのちょっとの物音でも
反応してしまい、聴いてしまうため、
耳栓が無いとおちおち眠れないのです。
一度是非、耳栓を使って
「静寂」を聴いてみてください。
癖になりますよ。
これほど癒される「無音」という
音楽はありません。

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