I. Magician・・・
「ありがとう」って言葉には
力があると思うのです。
「ありがとう」という言霊には
清く力強く湧き出る泉のように、
心の内側から歓びをみなぎらせる
そんな力があると思うのです。
「ありがとう」
「ありがとう」
「ありがとう」
心の底から「ありがとう」と言えるのは、
それを本当に愛おしいと思っているときだけ。
愛おしいからありがたいのです。
この世に生まれ落ち、
体験するあらゆることに
「ありがとう」
そう言えた時、
きっと僕たちは
かつて居た楽園のデジャ・ヴをみるのでしょう。
神様が用意してくれた
この世というステージで
自らが選んだシナリオを演じる。
観衆はきっと神様。
神様は演者である僕たちを
ずっと観ててくれています。
次から次へと展開してゆく
シナリオの一つ一つを演ずる体験を、
どれだけ僕らが愛して行なえるか、
神様はずっと愛おしげに見ててくれています。
歓びも悲しみも、
悦楽も苦悩も、
全てが神様から
それらを演じる事を許された
シナリオなのです。
僕らは選んだシナリオを通して
どれだけそのシナリオを
愛せたかを学んでいるのです。
どれだけ真摯に演じる事が出来るのかを
挑戦しているのです。
どんなときでも
観衆である神様は観ています。
一生という舞台劇のなかで、
何回「ありがとう」と言えるシーンを演じられたかを。
しかし
いったい何故、そんなに
「ありがとう」が大切なのでしょうか？
「ありがとう」と言われる行いをするには、
互いを助け合い、分かち合い、愛し合わなければなりません。
この世はすべて、これらの
助け合い、分かち合い、愛し合うことで成り立っているのです。
そうしなければ、
この世はばらばらに解体してしまうからです。
この世のすべてが結びつき、形を成すためには
この世のありとあらゆるものが
助け合い、分かち合い、愛し合わなければ、
この世はもろく崩れてしまうのです。
それ故に、
「ありがとう」と言える行いには
力があるのです。
この世を支え、動かす原動力、
エナジーがそこにはあるのです。
「ありがとう」
この文章を読んでくれたあなた、
本当に「ありがとう」。
あなたがこれを読んでくれた事で、
またひとつ「体験」という名の世界が生まれました。
僕はそのことを感謝する事で、
僕とあなたとの間に彩りという力を与えます。
この一生で経験するシナリオという彩りを
愛し、「ありがとう」と言える事で、
この世は正常に存在し得るのです。
この文章を読んでくれたあなた、
「ありがとう」
「ありがとう」
「ありがとう」
これでまた一つ、お互いのシナリオの中に
「体験」という愛おしい世界が生まれました。
「ありがとう」