カルピス

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カルピスウォーター。
その原型はもちろん言わずと知れた
カルピス。
でもカルピスウォーターって
知らないうちにひっそりと出回った印象。
調べてみると、カルピスウォーターは
1991年発売なのだそうで、
そんなに前からあったっけ?という反面、
まだ20年しか経ってないの?
とも思える不思議な存在。
僕の様な悲しい昭和世代にとっては
カルピスと言えば、瓶に入った原液を
水で薄めて飲む物と
刷り込まれているのですが、
平成生まれの人はきっと
コンビニに売ってるカルピスウォーターの
イメージしか無いんでしょうね(笑)
古き良き昭和。
大抵、カルピスは季節柄
お中元の贈答品のメジャーどころ
だったのだと思います。
あそこの家は子供いるから
カルピス贈っとけ的な。
贈られてきたそれは
青いダンボールの箱に入った瓶。
もちろんそれこそが
カルピスの原液。
瓶は白地に水色のドットを基調とした
くしゃっとした独特の質感を持つ
紙に包まれていて、
黒人風(?)の帽子を被ったキャラクターが
グラスに入ったカルピスを
ストローで飲んでいるイラストが
描かれていました。
僕の記憶だと赤い字で
「カルピス」と書かれていたように
思っていましたが、
ネットで見ると文字が白いのばかり。
僕の記憶違いだったのでしょうか?
水で薄めて飲む物という性質上、
人の家で出されるカルピスが濃い程
金持ちなんていう根も葉もない定説があったりとか(笑)
でもやはり、人の家で出されるカルピスは
明らかに自分の家のそれとは違ってまして、
子供ながらに
よその家族にはその家族の持つ
文化があるのだなぁ、などと納得してしまったものです。
僕の持つカルピスの思い出は
小学生の頃の部活でしょうか。
笑うことなかれ。
僕は合唱部だったんです。
僕の通っていた小学校の音楽の先生というのが
名古屋では割と知られていたらしい
合唱の先生だったそうで、
4年生だか5年生になって部活が解禁になると
音楽の授業の中で歌を唄わされ、
歌える子は半強制的に合唱部に入れられたのです。
部員は20人位いたでしょうか。
ほとんどは女の子で、男の子は
僕を入れてたった3人でした。
秋になると市の教育委員会か何かが主催する
合唱コンクールがあって
夏休みのある期間、学校に駆り出されて
練習をするのですが、
その合間の1回だけの休憩の時に
いつも学校の人がカルピスを振舞ってくれたんですね。
だから僕にとってカルピスは
小学生時代、合唱部の味なんです。
古き良き昭和の時代に
人格が形成された人にとって、
カルピスウォーターではなく
家で薄めたカルピスの味は
間違いなく思い出とリンクしてると思います。
あなたにとっての
カルピスは何味ですか?
僕にとってはまさに昭和の味です。