忍耐と信念

D.8/R
人が忍耐を要するとき、
その前提的な理由として
信念がそれを下支えしているものです。
信念という
ゆるぎない決意があればこそ、
人は耐え忍ぶ事が出来るのです。
それは時に
苦痛を伴う事かもしれません。
しかし、
その強い信念があれば
その苦痛も
献身、もしくは
鍛錬という
言葉にすげ替えて
ごまかす事が出来るのです。
故に信念とは
苦痛、苦難を美化した
玉虫色の
概念とも言えるのです。
美化するから
人は、艱難辛苦を
美談と捉えて
前に進む事が出来るし、
また耐え忍び、
鍛錬する事も出来るのです。
信念はこうして
災厄を和らげる
いわばクッションのような
役割をもつ
性質があるものなのです。