「安全」である事の偉大さ

D.7
人は時として、
その能力を越えるほどの
力、実力を発揮する時があります。
しかし、その力を見せた時点で
それは自身の持てる力に他なりません。
つまり人は普段、
常に100%の力、実力を
出さざる状況にない事の
証明でもあるのです。
では人は
どういった時に
本人の持てる100%の力を
出し切る事が出来るのでしょうか。
100%の力を押さえ込んでいる
その元凶は、
「怖れ」や「迷い」です。
「怖れ」や「迷い」は
人の能力を萎縮させ、
万全の力の高みに
歯止めをかけます。
なぜなら人の意識に
「怖れ」や「迷い」がないと、
自身の身を危険な状況に
晒してしまう可能性が
あるからです。
自身の力、実力を
多少削る事の引き換えに
「安全」を確保していると
言ってもいいでしょう。
しかし時に人の人生には、
100%の力を存分に
発揮しなければならない、
そんな場面に多々遭遇するものです。
その場合はどうすればいいのか?
それまで自分の力を押さえ込んで
引き換えにしてきた
「安全」の元に
自分自身が置かれていると
信じる事です。
平たくいえば、
リラックスした状態とでも言えるでしょうか。
心、精神が
リラックスした状態、
「安全」であると確信の持てる
状況においては
人は100%の能力に
満たされています。
その事を信じる事です。
そうすれば必ずや、
己の持つ力を全て出す事が出来るでしょう。
しかしその力も、
日々の鍛錬によって
伸ばしていかなければ、
所詮、全てを持ってしても
それまでの力で持ち得ない事を
忘れてはなりません。