「知」という財産

Ten of Pentacles・・・
はっきりと言っておきます。
自分自身の中に脈動する
自分自身の哲学と言うものは、
あなた自身の尊くも貴重な
大いなる財産です。
形のある財産など、
その哲学、つまり「知」の財産に比べたら
何と薄っぺらい、
そして軽々しいものであるか、
そして
物質的な富など
いとも簡単に凌駕してしまうほどの
重みと深みを持った
ものであるものであると、
はっきりと明言しておきます。
形のあるものは
たとえ、ひととき
大きく枝を伸ばし、
そこに花を咲かせたとしても、
いつかはその花はしぼみ、
そして枯れてゆくものです。
しかし哲学、思想は違います。
深く掘り下げて行けば行くほどに、
自身の人間性は洗練され、
どっしりと落ち着いた
揺るぎの無い精神に無限に
育っていくものなのです。
産業もそうです。
産業もある日それが起こり始まり、
成長もしていきますが
どこかで斜陽を迎え、
そして衰退していきます。
しかし哲学、思想、理念は
時を1000年以上も、
人の心のバックボーンとして
人の社会生活に
しっかりと根を張ります。
それどころか、
産業や経済のシステム自体が
そうした
哲学、思想、理念を
骨組みとして、
人が作り上げていくもの
だったりするのです。
この世の営みの根底には
必ず
思想、哲学、理念が存在し、
人の社会生活に
しっかりと入り込んでいる
「証し」となっているのです。
その事を明言し、
心に留めておかないと、
人は、身体と言う入れ物を
からっぽのままに
放っておかれてしまいます。
人の最も中心にある
ゆるぎない基盤とは、
そうした
思想や哲学、理念である
それ故に、
今ここに明言するのです。