形骸たる権力

C.K
権力を欲する者は
権力に支配されます。
物事を想い通りにする力を
得ようとする者はまた、
誰かの手によって
動かされていたりするものです。
はたして権力は一般として
物事を統率するのに
本当に必要な力なのでしょうか。
確かに権力は
一度に大勢の人間の
行動を制御出来るでしょう。
それによって
秩序が保たれることもあります。
しかし我々は
権力という力を
行使されなければ
混沌の中に没してしまうほど
愚かな存在なのでしょうか。
本当は権力という力に
統制されずとも
調和を保つことが出来るのが、
真に平安な世の中であり、
人間関係なのではないでしょうか。
それ故に
権力をいち個人が求め、
そして手に入れようとした時、
突如石を投げ入れられた
静かな湖に
波が立ち
その湖面がざわめくように、
人はそこに
混沌を見ることでしょう。
この世に「力」などという
正義はないのです。
あるのは「自由」という
調和のみなのです。