XLIX. 考えなさい

考えなさい。
熟考するのです。
人生の中で出くわす
あらゆる物事に対して
深く洞察をするのです。
すると気付くはずです。
この世とは
いかに自分の自我という
フィルターを通して
見える世界なのかということに。
一つの物事に対して、
そのもの事の捉え方は
十人十色です。
つまり百人いれば
百の世界がそこには
広がっているのです。
このように
自分の色眼鏡ででしか
この世の中を見ることが出来ないのには
訳があります。
そしてまたそれを見て知る事には
非常に重要な意味が隠されています。
その世界が
自分の色眼鏡から見える
世界であるということは、
その世界、それすなわち
自分自身そのものである
ということなのです。
つまりその世界は、
自分自身の定義、概念により
構成される世界であるということ。
人生で出くわすあらゆる事象に対し
深く熟考、洞察をするということは、
結局のところ
自分自身の定義、概念を
知ることであり、
それはつまるところ
純粋に自分自身の
ディテールを知る行為であることに
他ならないのです。
人は自分をより深く知るために
この人生を生きている、
そう言っても過言ではないのです。