E・Z・O -EZO

かれこれ40年近く前。(怖)

フラットバッカーという
ヘヴィメタル(ハードコアっぽい)バンドがおりまして、
そのバンドがアメリカに進出が決まり、
何と、言わずと知れた大物バンドKISSのベーシスト、
ジーン・シモンズのプロデュースのもと
バンド名も変わり、演奏スタイルも何もかも
変えて(変えられて?)出てきたのが、
このバンド名を冠するアルバムです。

元々フラットバッカーのサウンド自体、
USハードコアっぽい感じの
尖ったものだったこともあって、
この激変にネガティブな意見もあった記憶がありますが、
ジーン・シモンズという印籠もあってか(笑)
今風に言うところの炎上はなかったような・・・。

でも実際、ハードロックと言う括りであるものの
サウンドは全く別物なので、
まあ、同メンバーによる別バンドと理解すれば
腑に落ちるのかも??

デッドエンドもバンド名を変えてれば
当時、あそこまで酷評されなかったかもしれないけれど、
歴史にifなし by 鮎沢郁弥

話はそれましたが、
このアルバムをそれこそ本当に30年以上ぶりに聴いたんです。

驚いたのは、サウンドが今の感覚で聴いても
全然陳腐化してないと言う点。
まあ、そりゃリアルタイマーにとっては
オッサンバイアスというものが
多少なり入っていることは否定はしませんが。

Youtubeとかで確認しても
メンバーの格好、ヴィジュアルは確かに
80年代の格好をしていますが、
音には全然古臭さを感じないのです。

ジーン・シモンズの手腕によるところもあるのでしょうが、
改めて今になって、このメンバーの仕事のレベルの高さに
戦慄するほどです。

よーく聴いてみると、
ヴォーカルのメロディラインは
ブルーノートのジャズやブルースのようなラインで、
ヘヴィメタルのアレンジを取り払って
ピアノ、ダブルベース、ドラムの3ピースでアレンジしたら、
むしろそっちの方がバッチリはまるのではないかと
思えなくもない。

まあそれだけ、「作曲の基本」(理論的にという意味ではなく)は
しっかり抑えてあるなという印象。

難しげにレビューはしましたが、
あくまで「アメリカ(と日本)で売るため」の
プロジェクトの産物なので、
聴き易いこと至極です。
むしろ、今の方が受け入れられ易いかも、割と大真面目に。

個人的には
「Kiss of fire」という楽曲が好きですが、
Youtubeにめぼしいのがない・・・。


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