2代目逝く(享年15歳くらい・・・)

Midi Time Piece AV

MIDIインターフェイスという機械です。
もうとっくに生産終了しています。
これは1台のパソコンで
最大、8台のシンセを繋いで演奏させられるものです。

楽曲制作において、
パソコンでシンセの打ち込みをして演奏する際、
パソコンとシンセの同期するための
打ち込みの文字通り「要」となる機械です。

もっとも、
1台のパソコンと
それにインストールされている内蔵のシンセ
だけで完結してしまう
最近の制作の潮流からすれば、
こういう機械も今は地味に日陰の身となっている
機材の一つかもしれません。

つい先月まで、およそ15年以上フル稼働し、
とうとうGWの連休前あたりで
誤作動が多発して、ついにお亡くなりになられました。

僕にとってのこの機械は実は2代目でして、初代は、
パソコンのシリアルポート(モデムを繋ぐところ、で分かるだろうか?)に
繋ぐタイプのものでした。
そう、USBなんて無い時代だったのです。

その後、パソコンを買い替えたタイミングで
思い切って、USBで繋ぐことができる
当時の新型かつ、フラッグシップのインターフェイスが、
こいつ、Midi Time Piece AVでした。
こいつの相方となるパソコンは
Power Mac G4の、
冷却ファンがグォングォンと大音量で唸るやつ(で、分かるだろうか?)

そして現在は、パソコンの性能が格段に上がり、
かつ(という時に比べれば)安価になり、
冷却ファンも静か(笑)な
Mac Book Pro。

20年前の「あんなこと出来たら良いな〜」が
気づけば実現していました。

そもそもMIDIという機材の通信規格自体
1980年代に制定されたもので、
今ではもっとモダンで正確な同期の手法も有るには有るし、
パソコン1台で完結している人にとっては
ほとんど無縁のものだったりもするのですが、
やはり僕的に、MIDIの安心感はまだまだ不動なものです。
タイミングの精度とかも悪いといえば悪いのですが、
その不正確さ特有のグルーブというのがあって、
それに体が馴染んでしまうと、
パソコン内部完結で打ち込まれたグルーブは
完全に正確すぎて、
僕にはどこか堅苦しく感じられるのです。

加えて、
まあこれはMIDIインターフェイスに
限ったことでは無いのですが、
何かしらの機材トラブルが生じた際も
パソコン1台に司令塔を任すより、
外部機器に処理を分散させることで
問題の切り分けがしやすく、解決も結果的に早いのです。

というわけで現在は3代目が稼働しています。
一台のパソコンで5台分のシンセが繋がります。

現行品の中でも、割と廉価な部類のやつですが、
僕の機材の規模からすれば
これくらいのやつが過不足なくちょうど良いですね。
昔はこんなの無かったし。

これからも頑張っておくんなまし!