H.3/R
あらゆる苦難を
乗り越え、克服し
また
打ち勝った人には、
ある種の悟りにもにた
達観した人生観を
持ち合わせていたりするものです。
それは
苦を楽しむ術を手に入れ、
障壁を挑戦の対象とし、
いついかなる時も
前向きに
目の前の障害に対して
力強く対峙した
その結果
思うに至った、
人生哲学というものを
確乎たるものとして
持っている人の事なのです。
しかしながら、
人というものは
心折れやすいもので、
その域にまで達する事の出来る人は
決して多くないのが
現実であり、
その多くの人はまた
その粋に達する事が出来ないからこそ
人は迷い、傷つき、
そして悲しみ、
もう泣くまいと
深く考察し哲学する
権利を持ち合わせているのです。
そう。
誰もが傷つくのです。
誰もが悲しむのです。
誰もが心を痛めるのです。
だからこそ
深く物事を考え、
人生を洞察し、
目の前の障壁に向かって
それを乗り越えようと
挑む事の意義を
よくよく知るために、
人生の苦難は
その生きていく道程の
あちらこちらに
配置されているものなのです。