悲しみを愛します

Je pense à~
僕は悲しみが好きです。
でも、大抵の人は
その悲しみを忌み嫌うのでしょう。
それでも僕は
悲しみが好きです。
悲しみや、悲しむべき出来事は、
人の心の「優しさ」という感性を育て、
その「優しさ」という蕾から
「慈愛」という花をさかせるからです。
「慈愛」。
「慈愛」はこの世で
最も美しい心の形であると
僕は思っています。
慈しみ、そして愛する心。
それらは悲しみを知ることによって
はじめて知り得、
そして発露する感情。
「慈愛」に満ち満ちた
哀れみの心はあまりに純粋で、
決してそこに
人を卑下するような
卑しい考えが入り込む余地など
ありません。
だから、
人の心の中で
最も美しい形こそが
「慈愛」であると
僕は考えるのです。
人の悲しみを慮る事が出来るのも
慈愛のなせる精神。
そこに一切の見返りを
求める事は無いでしょう。
ただ与え、包み、
そして癒すのが「慈愛」。
僕は周りの誰からも
笑われ、馬鹿にされようが
悲しみを愛します。
僕の心の中に、
今以上にたくさんの
優しさの蕾を生み、
そして
今以上にたくさんの
「慈愛」という花を咲かせたいから。
だから僕は悲しみが好きです。
「慈愛」を教えてくれる
悲しみを愛しています。
悲しみを直視します。