プラモデルがエコじゃなさ過ぎ・・・

プラモデル。
とりわけ、特定の具体的な名前は出しませんが、
あの、白いロボットキャラクターのあのプラモデル。
今年で40年。
なんと、累計で5億個も売り上げているのだそうです。

昔、僕が子供の頃にプラモデルの大ブームがあって、
それから数えて40年、
今でもたまに作ったりするのは
決して僕だけではないことを考えると、
なるほど頷けるし、実際すごいなとも思います。

ところで、このプラモデル。
消費者の手元に渡った後、
つまり買われた後、
当然、組み立てられて遊んだり、飾られたりするわけですが、
最終的にどうなるのだろう?と考えてみると、
やはり当然、廃棄されるわけです。
全てではないものの、控えめに見積もっても
9割は捨てられてしまうし、
捨てられてしまったのだと思うのです。

もしかすると、
自治体によって違うかもしれませんが、
名古屋市の場合ですと、
プラモデルは「おもちゃ」に属するもので
可燃ゴミに分類されます。
つまり、リサイクルされることなく
焼却されるということです。

ここで今一度、例のプラモデルの売り上げを考えてみると、
40年で5億個。
それ以前から、プラモデル自体はありましたし、
当然、このロボットのプラモデルだけがプラモデルではないですから、
正確な数字はわからないにしても
この5億個を、相当大きく上回る数のプラモデルが
消費者の手元に渡り、そして廃棄され燃やされていったことは
明らかに想像がつきます。

年間で1億個近い数のプラモデルが出荷され
売られ、当たり前のように飽きたら捨てられていくという
現実を思うとやはり、
このプラモデルというプロダクトは
非常にエコじゃないと言わざるを得ない気がします。
はっきり言ってしまえば、
これ、娯楽(されど娯楽ですが)以外に何一つ、
役に立つものではないのです。

言わば、タバコを吸って肺を汚すように、
捨てられたプラモデルが
焼却されて、自然環境を汚していると言えなくもない。

ちなみに、家庭から廃棄されるプラスチックのうち、
おもちゃが分類されている「家庭用品」は
調べてみると2017年の調べでおよそ年に40万トンだそう。
家庭用品には家具や衣類のプラスチックも入るそうなので、
まあ、きっと割合にしたら、
廃プラスチックのうちのプラモデルの割合というのは
案外、少ないのかもしれません。

また、あるいは
ゴミの償却施設自体、環境をどれほど汚しているのか、
そういうところまで考え始めると、
色々な立場の人が、いろいろな視座で物事を語り始めるから
取り止めがなくなっていくし、
おそらく、ここに着目されると
責任のなすりつけ合いになるだけのような気もします。

けれども、そうしている間にも
年間にして相当量のプラモデルが
廃棄されていることは想像にかたくはありません。
特に、今では海外に輸出、出荷されている数も増えています。

このことについて、
ネットだけではありますが、
ちょっと調べてみても、
問題があることは把握されているものの、
具体的にこれをどうにかするという話は
見つけられませんでした。

やはり、何かしらプラモデルから出る廃棄資源を
再利用する仕組みというものは作った方がいいと思ます。

例えば、インクジェットプリンタのインクのように
プラモデルを作って出た残り(いわゆるランナーという奴)などを、
量販店に回収ボックスに捨てられるようにするとか、
そろそろ企業側も、そういう責任も考えて
商品を出荷するようにするべきなのではないかと感じます。

かっこいいな〜と、
手にとって組み立てたロボットヒーロー。
何のことはない。
やがて捨てられて、地球を押しつぶす
重石の一つになっているというのは、
ちょっと悲しい・・・。