つい先日、
映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」を
観てきました。
言わずと知れた、
「攻殻機動隊」です。
細かいところで
ツッコミたい部分(キャスティングとか・・・)は
あるものの、
世界観を崩すことなく
まとまっていた良作だったと思います。
これを観てつくづく思ったのは、
やっぱり、脚本やストーリーテリング以前に
世界観がしっかり出来上がっている
というのは強いな、ということ。
コアな「攻殻機動隊」ファンや、
映画ファンはともかく、
僕のような中途半端なSFファンふぜいにとってみれば、
この「ゴースト・イン・ザ・シェル」は
誰が監督をやっても(常識的なレベルで)
似たような仕上がりになると思う。
なぜなら、
しっかりしっかりと作品群を勉強して
それらをリスペクトしつつ作るなら、
その作品の世界観はもちろん踏襲されるし、
そして、その踏襲されるべきものが
完成されたものであるほどに、
正攻法で作るなら、
同じものがてきてしまうのだと思うからです。
1+1は計算ができる人なら、
誰が解いても2なのです。
例えば、
ベートーベンの交響曲、
同じ楽曲一つを取ってみても、
コアなファンにとって
あの指揮者のはどうだとか、
いや、こっちの指揮者のはあれだとか、
そういう差異しか語れなくなるようなものと
同じなのでしょう。
そういう観点から
自己満足で作品の世界をレイプされるよりは
ずっと賢明なディレクションだと思いました。
もっとも、
アメリカで影響を与えたところの
「攻殻機動隊」(アニメのビデオのやつ)自体、
自己満足のレイプと言われたりもしてますが、
そこまでは知らん・・・(笑)
日本のアニメの「攻殻機動隊」もそうですが、
あるいはまた、ここ数年の
スターウォーズやスタートレックのように、
世界観がしっかり作られているものは
シリーズ化しやすいし、
実際に、その世界をベースに
いくらでも話も作ることができるわけで、
そのようなことから考えても、
やはり、世界観をしっかり構築するということは
ものすごく大切なことなのだなと
痛感したりもするのです。
もちろん、映画に限らず。