模索の代償#16

10数年におよぶ
模索の日々の代償には、
大きな大きな、
抱えきれそうにもないほど大きな、
おつりが還ってきました。
そのおつりとは
僕の未来につながるものです。
最後にこの未来へと繋がる
「おつり」について語って、
僕の述懐の結びとしたいと思います。
以前の述懐の中でも書いたように、
ネットのみでの音楽活動をするということは、
真摯に表現活動をする
いち表現者として考えた時、
非常に行動が限られ、
また手応えを感じられないものなのです。
僕の知り合いは言いました。
「まるで、砂漠の真ん中で
ひとり叫んでいるようなものだ。」と。
今はまだ心の病も癒えてはおらず、
実を言うと今、これを書いているこの時も、
憂鬱と悲壮感で
胸が押しつぶされそうになっているのです。
心の病み、つまり闇は
しばらく僕の心の中に居座り続けるでしょう。
でも、
今年2008年の秋ぐらいから
再び活動を再開したいと考えております。
もちろん、ララ・ルミナス時代と同じように
ネットでの楽曲公開は続けていくつもりです。
しかし、それだけでは
らちがあかないとルミナスの
3年間の活動を通して、
実体験としてわかったので、
今年の秋以降は、
実際に、リアルの、現実という空間での
ライブ活動というもの
はじめていきたいと考えているのです。
正直、不安はあります。
心も病んでます。
身体的にも
腸には爆弾を抱えてる状態です。
果たして、そのような心身ともに
ぼろぼろの僕が、
この身一つでライブ活動なんて出来るかどうか
分かりません。
でも、考えるよりも
まずやってみなければ、
事態はルミナス時代と
何一つ変わる事はないでしょう。
ライブ活動を開始し、続けていく事で
僕という人間が、
もう元に戻る事のないくらいに
完全に壊れてしまったのなら
もう、それはそれでいいと思ってます。
炎が消える瞬間に、一瞬だけ
明るく光る、その輝きを演じることができれば
それでいいと考えています。
まずは、
軽いアマチュア主催のイベントとかに
絡んでいけたらいいなと思っています。
そこから順番に活動の場を
ライブハウスに移していけるよう、
がんばっていきたいと
構想を練っています。
その途中、道半ばで僕は
この世からいなくなることも
あるかもしれません。
でも、それならそれでいいです。
もしそうなったのなら、
僕がメジャーの音楽業界に縁が無かったように、
この世との縁も切れたということなのでしょう。
もしそうなる運命にあるのなら、
それなら最後に、
小さくてもいい。
多くの人たちに見られなくてもいい。
田舎の土手で地味に咲くような、花でいい。
そんな最後の一花を咲かす事を
許してくれますか?
せめて最期というものがあるのなら、
その時が来るまでに、
出来るだけの「美」を
この世界に具現化したいのです。
ネットの世界でも、この現実の世界でも。
それこそ、
僕が歩いた跡に
花が咲くほどまでに美しく・・・。
以前も、ここのブログでお話ししましたが、
「美しいもの」には
神様が宿ると僕は信じています。
だから美しい歌を僕は歌うのです。
だからヴィジュアル系と言われようが、
身なりを美しく着飾るのです。
僕が生きている間に、
出来るだけ多くの、
その神の宿る「美しいもの」を
皆さんの元へ
お届けしたいと考えているのです。
僕に託された
「美しいもの」の全てを届けきり、
僕はふらっと、
それこそちょっと
そこまでいってくるかのように
この世からいなくなったあと、
やっぱり鮎沢の生き方って
「美しかったよね」
そう言われるよう、
そう評されるよう、
僕自身がんばるから、
その「美しいもの」を届けるお役目を
僕にさせてもらえますか?
「暗闇の中だからこそ 光は見つけられるから
そう 誰よりも簡単に・・・。」

この言葉が
本当に心に響いた人はきっと、
心の美しい人だと思います。
泥沼の中をもがき苦しんだからこそ、
人の痛みを理解できる
慈愛のある魂へと成長する事が出来た、
誰よりも幸いな人であると
僕は断言します。
そしてその美しい魂には
やはり神様が宿るのだと思います。
どうか、
これを読んでいる皆さん、
どうか、どうか
美しい命であってください。
どうか、どうか、どうか、
心に神を宿してください。
そしてその神の宿る命を
最期のその日が来るまで
大切に扱ってください。
当分の間は
ここアメブロのお世話になると思いますが、
ある日突然
僕がこの世からいなくなる事も
あるかもしれないので、
およそ2週間にわたって
僕の生き様をブログに綴ってきました。
ある日突然、
僕でさえも予期できないまま
この世から消えるかもしれません。
だからあえて、
あらかじめ
僕の全てをお話しさせて頂きました。
これが僕の全てです。
これが僕の遺書です。
これが僕の遺言です。
もし僕が、
なんの断りもなしに
突然、ブログを書かなくなり、
楽曲も公開しなくなり、
そんな状況が1ヶ月以上も続いたら、
もう僕はいなくなったと
思って頂いて結構です。
ネット上から姿を消したというのではなく、
完全にこの世からいなくなった、
そう思ってもらって結構です。
最後までこれを呼んでくれた方、
散々長い文章でしたでしょうに、
それでも最後まで読んでくれたあなた、
本当にありがとうございました。
読んでくれたあなた方がいたからこそ、
僕という存在が
その時、その場所にいたという
証になるのです。
あなた方は、
報われずとも、
ただただ「美しいもの」であろうとし、
「美しいもの」だけを求め続け
ついに果てたひとりの男の
生き様を見た、
貴重な証人です。
僕がこの世から消えたあとでは、
実際にお礼をする事は出来ませんから、
今のうちにお礼を言っておきます。
ありがとう。
本当にありがとう。
心から、魂からありがとう。
僕は、最後の最後まで
「美しいもの」を求め続けながら、
この命尽きるまで生ききりました。
もう十分です。
あとはその日が来るまで、
出来るだけ多くの
「美しいもの」を咲かせるのみです。
僕の生涯という
「美しい」生き様を完成させるのみです。
ありがとう。
ありがとう。
本当にありがとう・・・。
いつかどこかで、
あなた方と会えますように・・・。
鮎沢郁弥
おわり。