先日、お伝えしたように
ちょっと腸の持病の方が
悪化しはじめてまして・・・。
とりあえず、かなりの長文なんで
興味のある人だけ
興味のない人は
華麗にスルーしてください。
～～～～～～～～～～～～～～～～～～
まず、出てくる専門用語と
病気の説明を
ざっと説明しておきます。
一度お話ししたと思いますが、
クローン病は治療法が確立されておらず、
国の難病に指定されています。
完治はしないので、
調子が悪くなれば『再燃』
調子が落ち着いている時は『緩解』と
解釈されます。
多分、身体の免疫の異常が
原因ではないかと言われています。
人より免疫の力が強過ぎて、
免疫が正常な部位まで
傷をつけてしまうのです。
とにかくこの、クローン病は
口から、お尻の＊＊まで、
とくに小腸や大腸に、
特有の潰瘍が出来たり、
炎症をおこして
それがダメージとなり、
下血をするなどして
やがては炎症した部分を
何もせずに放っておくと、
炎症や潰瘍が酷くなり、
そのうちにその潰瘍や炎症によって
腸のダメージを受けた部分が
壊死して、最終的には
手術をしてその部分を切り取らなければなりません。
実際に僕はこれによって、
２度の手術を経験しています。
それでも、
かといって、腸の悪い部分を
切り取ったからこれで完治するわけでもなく、
また別のところや、
特に切って繋ぎ合わせた部分などは、
潰瘍や炎症が顕われやすい、
厄介な病気なのです。
食事に関しては
基本的に、低脂肪で消化の良いものを
一日に少し食べるくらいで、
あとは「エレンタール」という
食事で摂取する事の出来ない分を
薬で必要なカロリーでまかなって、
腸に負担をかけないような
食生活を強いられます。
あと、この病気で起こりやすい
合併症として、
腸閉塞があります。
一度、潰瘍などで穴や傷が出来ると、
人間の身体はそれを塞ごうとします。
その傷が塞がれる過程で、
腸の直径が狭くなるのです。
穴の空いた服を、
つまんで縫い合わせる理屈と同じです。
腸の直径が細くなる状態を
狭窄（きょうさく）といって、
多くのクローン病を患っている人が、
この狭窄に苦しんでいる人は多いです。
また
腸管自体が炎症をおこして
腫れ上がって狭くなり、
それにより腸閉塞に至るパターンもあります。
さらには、
それ以外にも、
穴の空いた腸同士や
他の内臓器官とがくっつき合い、
腸内でループ状の病変を形成したりします。
腸の中の雑菌が腸にあいた穴から
出てきて、腹膜炎を起こして
最悪、死に至ります。（滅多にないですが）
これがクローン病の概要です。
で、この記事に出てくる
専門用語を前もって説明しておくと、
１・「CRP」
炎症反応、つまり
身体がどれだけ炎症しているかを
示す数値。
身体のどこかに炎症した部分があると、
このCRPという値は高くなります。
健康な人は当然、CRPの値は０です。
ところが、風邪をひいたりとか、
僕のようにクローン病の人の腸が
炎症をおこしていたりすると、
この値も上がってきます。
クローン病の場合、
一般的に４を超えると再燃（再発）
とされます。
２・狭窄（狭窄）
上にも書きましたが、
腸がダメージを受けて
塞がろうとした時に、
これは起こります。
３・再燃と緩解
クローン病は根本的な治療法が
確立されていないので、
ある条件に当てはまってしまうと、
調子の良かった『緩解』の時期から
調子の悪い『再燃』という状態になります。
もちろん、この『再燃』は
入院の対象ともなり得ます。
４・判断基準
クローン病は人によって
個人差の激しい病気ですので
一概には言えませんが、
一日に６度以上の下痢、下血、
急な発熱、
急な体重減少。
何となく腸が腫れぼったくなり
微妙な痛さや、
症状が重い場合は、
のたうち回るほどの（←大袈裟じゃないです）
腹痛をともない、
そして、上にも書いた
CRPの上昇。
こうした悪い条件が
重なり、身動きが取れなくなると
入院をして、
点滴で栄養を取りながら
腸を休ませて炎症が治まるのを
待ちます。
しかし、最近では
「レミケード」と呼ばれる
即効性の高い薬（点滴）によって
一気に炎症を止めてしまう
治療が一般的になってきました。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
さて、それを踏まえた上での
お話をさせて頂きます。
現在の僕の症状は
特に自覚症状もないし、
腹痛も、のたうち回るほどの
痛みはないです。
微妙な痛みはライブの日とかに
あったのですが、
これまで経験してきた
のたうち回るような
お腹の激痛があるわけでもなし、
あろう事か、
また体重が増えて60kgになって
悲しいったらありゃしないのに、
それなのに
例の炎症を表す「CRP」がここ何ヶ月かで
右肩上がりにどんどん上昇し、
とうとう、『再燃』と
呼ばれる状態にまでなってしまいました。
本人は、こうしてブログを更新したり、
ライブをやったり、練習だってするし、
腸閉塞の兆候もみられずと
いたって見た目は健康なのですが、
身体の中ではどこかに炎症があるようで、
上にも書いた
「レミケード」という薬（点滴）を
使っても大丈夫なのかの検査をした後、
する事になりそうです。
というか、多分「レミケード」を
使う事になるでしょう。
この「レミケード」は
その異常を起こした免疫が
正常な細胞を攻撃する前に、
「レミケード」でブロックして、
細胞にダメージを
与えないようにする薬なのです。
花粉症の人が花粉症の薬を飲んで、
花粉に対する免疫が
鼻の細胞を攻撃するのを
ブロックする、
それと同じ状態だと思ってもらえれば、
イメージは伝わるかもしれません。
というわけで、
なぜかお腹の調子もすこぶる良く、
下血も、発熱もないし、
それどころか、体重も増え、
しいていえば
腹痛も微妙にある程度なのに
CRPの値が明らかに異常と判断されるほどの、
値ですので、
これから検査等をして、
その「レミケード」を使用しても良いかを
判断する検査をした後、
この「レミケード」をする事になるでしょう。
まあ、今も別に
調子が悪いという事はないのですが、
このレミケードによって
もっと調子が良くなれば儲けもんだなぁと
先日の消化器内科での話を聞いて
そう思いました。
クローン病。
この病気って非常にデリケートなんですよね。
ちょっとした事で再燃したりして、
何度も入院をしなければいけなくなったり
するので、
なかなか、
仕事にありつくことの
難しい病気だったりするのです。
もちろん、
この病気を抱えながらも
一生懸命にしている方が殆ど（とは言い難いかも？）
だとは思いますが、
いずれにせよ日々の生活に
支障を来す病気である事であるというのは
間違いの無い事実です。
そんなわけで、
今の僕、クローン病『再燃』
かつ、
レミケードの使用が望まれる
そんな体調のようです。
本人は、いたって元気なのですが・・・。
まあ、とりあえず
近々その「レミケード」を
する事になるでしょう。
クローン病を患って１４年。
初の「レミケード・デビュー」
です。
まあ、クローン病じゃない人には、
実に退屈な話でごめんなさい・・・。