今日のお話をしようかと思っていた矢先、
日曜日だかにアイドルを狙った
傷害事件が発生しました。
こういう事件が続くと、
今のアイドルビジネス（もうショービジネスではないです）は
衰退していくでしょう。
もってあと３年そこそこ。
５年後には「今の形態の」アイドルは
ご当地ゆるキャラとともに、
時代の徒花となって、やがては
見向きもしなくなると思います。
そもそも、市場原理というのは
まず需要と供給のバランスによって
成り立っています。
そしてまた、希少性の高いものに
相応の値段がつくのです。
今のアイドルのビジネスというのは、
完全に「アイドルになりたい子（自称アイドルも含む）」という
供給が過多な状態で
実はもう、この子たちのキャラクターに
ほとんどプレミアな値段はつきません。
むしろ本当はそういう
自称アイドル志望の子たちに対して
ステージで歌を唄って、
写真を撮られたり応援してくれたりと言った、
プレミアな体験で釣って
管理する大元の収益源にするというのが
今の現状、構造だと思います。
下衆な言い方をすれば、
今のアイドルビジネスというのは
もうほとんどフーゾクです。
そういう所に行けない
子供やオタクの人向けにお膳立てされた
ていの良いフーゾクです。
希少性で言えば、その程度の価値しかありません。
稼ぐだけなら
キャバクラの方がはっきり言って
稼げると思います。
異性を相手にもっとえげつない事が出来るのなら
さらに稼げるでしょう。
そこまで出来るという希少性の観点から言っても。
しかしいや、昔からショービジネスとはそういうものだと
言う人もいると思いますが、
その通り。昔からこの世界のビジネスは
そういうものなのだったと思います。
しかし、ここが肝心なのです。
ちょっと古い昭和の喩えになってしまいますが、
昔、古き良き昭和の時代、
とある商店街の果物屋。
軒先には賞味期限ギリギリの
安売りのバナナが叩き売りされています。
店の奥のひな壇のいちばん上には
メロンだとか高級な果物が鎮座しています。
貧乏人は安いバナナ位しか手に入らないけど、
メロンはそんな彼らの羨望の的だった。
今の会いにいけるアイドルというのは
まさに日持ちしないバナナの叩き売り、
在庫処分セールという状況だと思います。
もちろん、メロンよりバナナの方が好きだという人もいるでしょう。
それは各人の好みですから
あれこれ問いませんが、
軒先で半分雨ざらしのようなバナナは
確かに誰の手にも取れるし
気軽に買って食べる事も出来るでしょう。
しかし、誰の手にも取れるそれは
万引きだってされるかもしれないし、
ちょっと悪意のある人が
そのバナナを傷物にする事も簡単にできるのです。
ただでさえ売れ残っているところに、
盗まれたり、傷物にされるような事が頻発すれば
そのうちバナナを軒先に置かなくなるでしょう。
ともすればメロンの隣に置かれたりもするかも知れません。
気づけバナナは通りかかるお客さんから遠ざかり、
遠くなると、ただでさえ日持ちのしない安いものだから、
置くの高級で希少性の高い果物と並べられては
その存在もくすみます。
いや、元々その程度の存在だったのでしょう。
そしてやがて本当に誰も見向きもしなくなる。
僕自身も、四半世紀近く前、
バンドブームの末期に
最後の出汁のようにふと沸き起こった
ヴィジュアル系バンドのブームの一端、
それは小さな小さな塵くらいの大きさながらも
そういう時代の流れに乗っていました。
そこで時と人の心の移り変わりを
いろいろ見てきました。
バンドもしかり、アイドルもしかり、お笑いもしかり、
他のいろいろなブームもしかりなのですが、
なんだか名前もよく分からないような人たちが
ワラワラ出始めたら、
それはブーム終焉のカウントダウンが始まります。
ただでさえ、今のアイドルビジネスが
完全に飽和しきって、あとは廃るのを待つだけ
という現状にあって、
社会的に影響力のあるような事件が起きれば、
人は寄り付かなくなります。
そんな変な人が集まるイベントに
好き好んで足を運ぼうと考える物好きなど、
そうそういない筈です。
叱られる事を覚悟で書きますが、
だって、まあ別にアイドル（自称）の子は
少なからずも夢を持ってやっているのですから、
僕自身もいち音楽人として気持ちは分かるのですが、
お客さんにはもの言いたいです・・・。
もっと身なりを清潔にしてください。
実際に清潔ではなくても、
見た目の清潔感だけはお願いします。
お風呂にも入ってください。
いつも背負っているリュックサックや
被っている帽子、
同じものばかり身につけていると夏場は蒸れて不潔です。
あと、足元も奇麗に。
四六時中PSPやデジカメの画面ばかり見ていると
いろいろ危険ですよ。
現実は漫画やアニメのように奇麗に出来ていないし、
人生はゲームのように、こうすればこうなるという
簡単なものではありません。
そして挙動不審なオーラを出さないでください。
以上、鮎沢。
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