本を読まない文化は滅びる

本が売れない!と言われたのは
今となってははるか昔のことでしょう。
それこそ四半世紀前とかの話になりますから。

インターネットが一般に普及する以前から
そう言われたのですから、
もうこれは完全に
人が書物を捨てたと言っていいと思います。

そんなあまたある産業の中の
出版業界が抱える悲鳴も、
今思えば文化の斜陽の先触れの警鐘だったのかも知れません。

もちろん、ここで言う本が売れないというのは
漫画ではなく「文字の本」の事です。
そして、そういう「文字の本」を読まなくなった民族は
おそらく滅びるのでしょう。

国や民族が滅びるというのは、
例えば戦争や虐殺といった悲惨な事件が起きて
滅びるというわけではありません。
むしろ、こうやって滅びるケースの方が稀で
多分、人類の歴史の中で
多くの民族や文化は
自らが選んだかのように没落し、
散り散りになって、他の文化、民族に
吸収されて消えていったのでしょう。

きっとこの流れ出いくと
間違いなく日本の文化や、ともすれば
民族さえも無くなると思います。

その引き金のとなる現象の一つが
本を読まなくなるという事だと思います。

こういう確証のない事を断定的に言うと、
その論拠を示せと返す意見もあるでしょうが、
論拠で弁証しなければ
今瀕している状況を把握できない時点で、
それ自体がもう
愚衆の言い分なのだろうなと
僕などは思うわけです。

今であれば文字情報というのは
データ化され、それこそ
ネットで共有できるのでしょうが、
インターネットは結局まだ
有益かつ信頼性の高い文字情報の
アーカイブを出来ていません。

日々、罵詈雑言だけが増えていく
インターネットという媒体でさえ
その役割にという観点に立てば
今まさに大きな岐路に立たされていると思いますし、
人が罵詈雑言の垂れ流しだけを求めるのなら、
有益な情報はやはりネット上からは消えて
カビ臭い図書館の中へと帰るのかも知れません。

いずれにしても、
叡智を生み出すには
その元となる叡智が必要で、
それに触れない限り
人は進歩する事はありません。

その叡智を記すのが文字情報の役割であり、
かつては本の中に記録されたのですが
その記録された情報もまた誰も閲覧しなくなった。
そしてネットの世界もまた
その叡智という情報の居場所では無かった。
これが現状だと思います。

文学も然り、音楽も哲学も思想も、
そして人の愛し方さえも、
すべての始まり、ルーツは
本にあるのです。

嘘だと思うのなら、
好きなものの源流を辿ってみればいい。
必ず本に行き着くから。

人やものの本質というものは
最終的に本、あるいは文字に記されるのです。

そこにアプローチできない文化は
どんどん劣化し、腐敗し、
蒸散していくように思います。


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