正社員が貴族になる日

今の日本と言うのは
4人に1人しか正社員になれないのだそうです。

例えば日本の社会、家族のもっとも
平凡かつ平均的モデルであった筈の
「サザエさん」、磯野家のライフスタイルは
今の時代、勝ち組のライフタイルと言っても
過言ではないのかもしれません。

一つの持ち家に2世帯が暮らし、
勤務も収入も、そして将来も
おそらく安定しているであろう正社員がそこに二人もいて、
また食べ盛りの子供が3人もいて(タラちゃんは食べ盛りと言えるのか?)
妻は専業主婦をしていられる。
サザエさんからすれば、もう一人の家事をする人は
自分の母だけなわけで、
そこに面倒な親戚付き合いも見た目にはありません。

これが30年、40年前なら普通だったのかもしれませんが、
今なら、こんなに順風満帆な生活は無いと思います。

また最近は、会社によっては
縁故採用、つまり平たく言えば
コネが無い人は面接すら受け付けないところも
あったりするそうですし、
にもかかわらず非正規雇用は増えているという
今の日本の現状と言うのは
それこそ数年前なら
年収何百万円あれば勝ち組だよね、と言われていたものが、
さらに勝ち組たるハードルは高くなって、
正社員になれるだけで勝ち組に入れてもらえる時代が
到来しつつあるのかもしれません。

思うのです。

もしこのままの雇用状況が続いて
やがてこれが常態化するまでになると、
正社員(あるいは正規雇用で仕事が出来る家庭)は
貴族化していくのだろうな、と。

あくまで、このまま
正規雇用と非正規雇用の雇用体系が
二極化の方向へ突き進んだなら、もしや
という話ではあるのですが、
正規雇用たる正社員はおそらく利権化するでしょう。

正社員が、その他大勢の流動的な非正規社員を
道具のように使って得た利益から
サラリーをもらうという社会になるのかもしれません。

正社員は、一度離職すれば
おそらくなかなか再び正社員の道も厳しくなるという
現状があるのなら、
首を切られないように内々で保身のための
仕組み、枠組みを作るようになっていくと思います。

いわゆる終身雇用的なものが
ある程度保証されれば、
なおさらに正社員の保身の意識も強まるでしょうし、
外部を受け付けない組織がそこに生まれるのでしょう。

これからますます、
正社員になれない時代になるかもしれないし、
正規雇用と非正規雇用の立場、ステータスに
格差が生まれる事は、
新しい社会での階級を生む事になります。

正社員という貴族。
非正規社員という労働者。

今の日本は自分が所属する組織の中で、
それがたとえどれだけ腐敗していようが
そこに利権が存在する限り
それを維持しようとし続けます。

だから、ほうけた正社員と
ぎりぎりの生活をしている非雇用労働者との間に
身分の格差が出てきます。

正社員の子供は、
縁故採用しか実質受け付けないところに
就職させるという事が常態化すると
これはまさに、就職と言うものは
世襲のような意味合いを持つようになります。

あくまで、今の雇用情勢が
長く続いたのなら、もしかすると
と言う話ではあるのですが、
おそらくこれが100年続くと
正社員を先祖に持つ
新しい22世紀の貴族が生まれるのかもしれません。


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