心の錨(いかり)

VII. Chariot・・・
心に錨(いかり)を下ろしたなら、
きっと
どんな荒波に飲まれようとも、
決して遠くへ
流されてしまう事はありません。
心の錨(いかり)とは
意志の力。
たとえ
浮き世の荒波に飲まれようとも、
心に錨(いかり)を下ろしたのなら
心配は要りません。
荒波に乗せられ、
望まぬ場所へと流される事はありません。
しっかり錨(いかり)が、
今居る場所に
繋ぎ止めておいてくれるからです。
心の錨(いかり)とは
意志の力。
錨(いかり)が重ければ重いほど
しっかりとそこに
繋ぎ止めておいてくれます。
それだけに
気をつけなければなりません。
風は凪ぎ、
海が穏やかになったなら、
錨(いかり)は引き揚げて
片付けなければなりません。
いつまでも錨(いかり)を
下ろしたままでいると、
今居る場所から
離れられなくなるからです。
だから
くれぐれも
錨(いかり)を下ろすのは、
海が荒れた時だけに
しておかなければいけません。
人は
人生の波が穏やかな時にこそ、
帆を揚げて
いろいろな場所へ行って
見聞を広げたいものです。
海が穏やかな時に
心の錨(いかり)を下ろしたままでいては、
留まったその場所しか知らない、
かくもつまらなく
幅の狭い人生を
送らなければならなくなるからです。
海が荒れたら錨(いかり)を下ろし、
空が晴れ、荒波が収まったら
錨(いかり)は引き揚げて、
帆を揚げる・・・。
それが人生を余す事なく
楽しむための哲学なのです。