昔のガンダムのBGMがかっこいい!

先日買った中古のCD。

レンタル落ちで格安で売っていたので、
Amazonで買ったのですが、
届いてみれば悲しくなるくらいにボロボロ・・・(涙)

まあ、肝心の中身は綺麗で
普通に聞くことができるからいいのですが・・・。

おや?
なんか、ジャケットに見覚えのある奴がいるぞ??
そう、昔のガンダムの映画のサントラです。

4枚組で各ディスクが
劇場版1作目〜3作目、そして
未使用BGMなどを集めたもの、計4枚
という構成になっております。

僕自身まあ、
懐かしさという点においてのみの理由で
このCDを買ったのですが(だから中古で)、
その内容がなかなかのクオリティだったので
「ガンダム」というフィルターを
極力排除して、
「あくまで音楽作品の評価」として
感想を記しておこうと思います。

写真のとおり、
最初のガンダムの映画のサントラです。
なので時代的には80年代初頭の作品です。

楽曲の方向性として
今の時代のカテゴライズするならば、
70年代中期あたり(?)の
ラテンファンク、ラテンジャズといったあたりに
分類されるのではないかと思われます。

最初のガンダムのテレビでの本放送が1979年で、
その数年後に映画用として
テレビシリーズのBGMを踏襲、あるいはリファインする形で
作られたもの(あるいはそのまま使い回し)だろうと思われますから、
まあ、割と時代の音でもあったのかもしれません。

このBGM集全般にわたって言えることなのですが、
ブラスセクション、そしてラテンパーカッション、
そして(今となってはヴィンテージ)シンセのアレンジが、
今聴いても遜色ないほどに冴えています。

とりわけ、ディスク3(劇場版3作目のBGM)に至っては
今の時代なら、
ニューエイジとか、チルアウト、
そしてアシッドジャズ、ニュージャズ。
ともすればヒーリングミュージックのあたりで
現代にあっても受け入れられそうな
楽曲が集まっています。

特にディレイエフェクトをたっぷり使った
フルートのリードが全般の雰囲気に
クレバーさを与えていると思います。

いや、クレバーというより、
なんというかこう、もっと
スピリチュアルな次元の琴線に触れるような??

例えば、クラシック音楽でいうなら
ホルスト「惑星」の
「土星」や「海王星」のような
フィジカルな重力の外側にたゆたうような、
あの浮世離れした雰囲気とでも言えるでしょうか。
わかるようで、わからんたとえで恐縮ですが・・・(笑)

あれなんですよ、
アロマ焚いて瞑想でもできるような(笑)

ガンダムの映画が流行った時代というのは、
実は何気に宇宙開発というものが停滞していた時期で、
今の時代のようにスペースシャトルもなければ
宇宙ステーションも存在していなかった時代です。

また、技術的にも、そして世間一般の認知としても
まだ「宇宙」という環境に対して
「ファンタジー」の一部のように捉えられていた
時代だったのではないかと思います。
宇宙といえば、
宇宙服を着た人が宇宙空間で平泳ぎをしているような
古き良き認識がまだ残っていた時代です。

今でさえ「費用の面」で現実味がない宇宙空間は、
40年前当時、今以上に現実味のない、
それこそ「死後の世界」などと同義に近いような
宇宙感というものがあって、
宇宙空間というものは
「外側のフィジカルな領域」に属するものではなく、
「内的世界」に属する領域だったのかもしれない。

もしかすると、このBGMの作曲家の方が
そうした形而上の次元からの
インスピレーションを受ける形で音楽にまとめたものを、
40年経った今の僕が
それをスピリチュアルであると
解釈したのかもしれません。
そしてそれは
かつて『40年前にあった宇宙』

現代において、宇宙空間というものは
「空の超上層」あるいは「空の延長」であり、
そこには地球上にあるものと同じような
「フィジカルな空間」の端でしかありません。

そうした「現実的な空間」に落とし込まれてしまうことで
宇宙空間は「宇宙」ではなくなります。

まあこれは宇宙というパイオニアに
限った話ではないのですが、
こうして、あまたある事象、事物が
「確定的な事実」と断じてしまい、思い込むことで、
人は逆に、認識のネットワークが
貧相になっていくような気がします。

事実としての知識を身につけるごとに、
人はどういうわけか
想像力を失っていく。

宇宙の最果ても、
深海の淵も、
知れば知るほどに狭くなっていく。

・・・、なんか音楽のレビューじゃないな、これは(笑)


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