『笑い(le rire)』

Idée viuel
『笑い(le rire)』
笑う事、
それは人生に於いて
もっとも重要なエッセンスかもしれません。
笑う事で
解き放たれる感情もあるでしょう。
それは内容のベクトル、
例えば泣く事で
解き放たれるものだったり、
怒りだったりだったり・・・。
その中の「笑い」というものは
一瞬だけ効く
ある種の麻酔のような
無感覚を覚えるでしょう。
その無感覚さが
心を浄化させるのです。
心が癒えていくのを
助長させもするのです。
ただ気を付けなければならないのは、
自身の溜め込んだ感情が
実際の人の動作として
適切かどうかということです。
あらゆる感情表現の中で
自分の心を癒してくれるものは
喜怒哀楽のいずれかであり、
その中の
「笑い」とは、そうした
一時的な効果を持った
性質の表現なのです。
「笑い」というものの感情は
即効性はあるが持続性が無い、
そんな感情なのです。
それも、ごく浅い傷を埋める為の
感情表現なのです。
それ故に、
深く開いた「苦悩」など
別の感情には
適さない事もあるのです。
浅い傷は「笑い」で癒す事が出来ますが、
深い傷という「苦悩」を前にして
「笑う」という行為は
無意味で、機能しない行為なのです。
ただひとつ言える事は、
抱いた感情と同調した
感情表現が必要だという事。
本当に「悲しい」時は
むしろ「悲しい歌」を
聴いたり唄ったりすることで
その傷口を埋める事でしょう。
その中で「笑い」は
一番軽い感情の
デトックス効果のあるものなのです。
だから人は笑うのです。
イデ・ヴィジュエル
『笑い(le rire)』