Rip it up – Dead Or Alive

かれこれ30年以上も前のことだと思うと、
自分が本気で歳をとったことを
痛感せざるを得ないのですが・・・。

Dead Or Aliveのヴィジュアル的な蘊蓄はあえて書かず、
音楽のみに焦点を絞ってメンションしたいと思います。

ユーロビートという音楽を
知り尽くした通の人はどうかは知りませんが、
一般的にユーロビートというものを
Dead Or Aliveのこのアルバムで知った、
という人は多いのではないでしょうか。

「夜のヒットスタジオ」に出てきて
「なんじゃ?こいつら!!かっちょえぇぇぇ!!」
と、当時の中高生の心を
鷲掴みにした彼らです。

昭和の終わり、バブルの盛りに
とにかく、このアルバムはものすごく流行りました。
同タイトルのプロモーションビデオ集(もちろんVHS)もまた
知っている人は多いと思います。

とりわけ日本で言えば、
10年後のコギャル文化を経由して
2019年(頃)現在は
カーモンベイビー♪へと結びついていく
その辺りの血脈であり、
バカ(笑)ユーロビートの走り、源流と
言ってもいいのではないでしょうか。

そして何より、特筆すべきなのは
これがリミックスのベスト盤だということです。
若かりし頃の僕は、当然知りませんでしたが、
だいたい古今、
リミックスのベスト盤という扱いの音源というのは
得てして、売れた勢いで
ついでに出してみた的なものが多いものです。

実際、「???」となる音源も多かったりするのですが、
このアルバムに関しては
集めてきた楽曲のまとまりが奇跡的に良い。
まるで、このアルバムのためにしつらえたかのよう。
選りすぐりとはいえ、
他から持ってきた楽曲群にも関わらず
ここまで綺麗にまとまっている音源は
30年以上経った現在にあっても
ついぞ上をいくものを聴いたことがないかもしれないです。

けれど、このリミックスは
本気でかっこいいです。
ノンストップで曲。およそ40分のこのアルバムは
ワンレンボディコンより1世代前くらいの
「イケイケネーチャン」が
ディスコでかかっているのを聴いて踊ってたんだろうな、と
見た事はないですが、
そういう光景がものすごく想像できる。

昔のユーロビートという枠に限定せず、
エレクトリックポップ(ロック)の
名盤として、今も色あせないパワーを持っているのが
このアルバムです。

余談ですけど、
楽曲作りのディレクションとしては
おそらく、ごく初期のSoft Balletは
この辺りを目標値にしていた雰囲気が
見え隠れする気がします。

『Something In My House』


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